図書館雑誌2016年3月号〜2016年6月号[日本図書館協会]


 ん。そう言えばなぜ俺は「図書館雑誌」を読んでおるのだ。そうか日本図書館協会の会員だったからか。年会費9千円を3月頃に払ったものな。だからこの「図書館雑誌」が毎月送られてきて、それを読んでいるのだ。ではなぜ会員になったのだっけ。ああ、昔は「図書館で働く人」になりたかったのだ。ただ黙々と本を整理していればいいと思っていたのだ。しかし現実にはそんなおいしい商売はないので早々にあきらめて、それでも図書館を利用する俺は因果は巡る風車、涙も枯れる黒い夜で会員になったのだ。そんな俺も今や33歳、何もかもがうまく行かず親しかった同僚は会社を辞め話しやすかった先輩は会社を辞め父母は老い妹は子供の世話とローンに忙殺され俺は狂い君は死ぬのだ、残るのは図書館だけだ。
 
<2016年3月号> 2015年9月の関東・東北豪雨により被災した常総市立図書館。「上司から『庁舎に集合』との連絡を受け、図書館職員も他課の職員と共に午前5時半頃に現地入りしました。多くの自治体図書館が同様かと思われますが、常総市図書館も市職員の異動先の一つという扱いです。災害の際に動員が掛かった場合には、図書館に勤務する職員であっても図書館員である以前に市職員としての立場が優先されます」。
<2016年4月号> 「資料のご寄贈ありがとうございました」。「平素より日本図書館協会資料室に多くの図書館、機関、団体等から館報、事業報告、機関誌等貴重な資料をご寄贈頂いております」「引き続き、ご寄贈いただきますようお願い申し上げます。またご寄贈いただいていない図書館、機関、団体には、ご配慮下さるようお願い申し上げます次第です」「近く130周年を迎える当協会ですが、旺盛な出版活動をしてきた歴史があります。ところが残念ながら、その全てを所蔵しているわけではない事がわかりました。過去の刊行情報を把握し、何とか集めたいと考えております」。何をやっとんのじゃ…。
<2016年5月号>
・「日本図書館協会の森理事長と日本書籍出版協会の相賀理事長は、3月17日、文部科学省を訪れ、馳文部科学大臣に面会し、それぞれ要望書を手渡し、懇談を行った。日本図書館協会の要望書では、資料費の充実の他、公立図書館の整備充実等について要望」「日本図書館協会の森理事長と日本書籍出版協会の相賀理事長は、4月8日、総務省を訪問し、高市総務大臣に要望書を手渡した。要望については、3月17日の文部科学大臣へのものと同様」。こういうセレモニーを大事にしてほしいものですね。
・2015年度通算第2回代議員総会議事録より。「総務省トップランナー方式地方交付税を見直すとして、見直し方法として指定管理者制度があり、対象項目に2019年度から図書館が挙がっている。協会としてはっきり見解を出した方がいい」「自治体の正規職員が図書館にいられなくなる。専門職である図書館員が引き続き図書館で働けるように協会として訴えるべきだ。総務省の動きについてはすぐに対応してほしい」。対して協会側は「総務省の動きについてはもちろん承知しているが、総務省の具体的政策がまだ公表されていない。協会としては、そういった事を十分認識して事業計画に記述している」。そしてまた時間が経つわけですね。
・再び議事録より。「(映像事業にかかわる裁判について)理事で事務局次長が映像事業を担当としていたが、理事会、評議員会に出席して財政悪化の問題について説明をするべきという事で、当時の理事長から出席要請をしたが本人が出席をしなかった。また、理事の責任寄附については、当時の理事長が理事会の議決内容を手紙に出したが反応はなく、その後、本人の代理人弁護士から、本人は責任がないと言っていると連絡があった。それ以来本人とは、メールや手紙を送っても返答はない」。こういうスキャンダル的な事をもっと取り上げたらいいのでは。知名度アップに役立つはずだ。
<2016年6月号>
・公益財団法人東京子ども図書館名誉理事長から。「司書職が専門職として認められない事がどれほどの才能、知識、意欲の無駄を生じ、図書館サービスの質の向上を妨げているか」「自戒をこめて言うが、図書館員は、良心的であればあるほど、自分の資質を高めたい気持ちが強く、また現場ではしたい事、すべき事が山積みしているので、それに取り組むのに精いっぱい。目を外へ向けて、自分の館だけでなく日本の図書館全体の向上、将来への展望を見通す視野の広さを持ち得ていない。問題の解決を自助努力にのみ求め、制度の改革といった大きな枠組みの変更へ向かっていかない傾向もある」「私達全員が図書館員という職業への帰属意識、忠誠心に欠けているのではないか」。
・2016年度通算第1回代議員総会議事録より。「(裁判について)判決で出された額が原告の請求金額の6分の1という事は、6分の5は日図協の勝ちという事である」。