蒼き星のメリクリウス (2) (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 高嶋規之,赤井孝美
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/08
- メディア: 文庫
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というわけで世界を揺るがした「古本市場秋葉原撤退」から半年、この俺その俺あの俺は5月4日14時25分に本書をBOOKOFF秋葉原駅前店で買ったわけである。「駅前店」というわりには駅から離れたところにあり(中央通り沿いではなく駅南交差点の近くにある)店内も広いのか狭いのかよくわからんという中途半端な有様であったがとにかくこれで俺と秋葉原の接点が正式に復活したということで良しとしよう。それにしても本書を買った5月4日というのはちょうどストリップ女が秋葉原に出現して警察沙汰になったとかでピリピリした雰囲気が非常に新鮮であった。
本作品は2006年度日本ラブコメ大賞18位の作品である。ここ最近のライトノベルスというのは反ラブコメ及び反ラブコメ政治耳鳴全日記姿勢がひどいので諸君もご存知の通り去年の日本ラブコメ大賞受賞作品にはほとんどライトノベルスが挙げられなかったが、実は今年の俺は積極的にライトノベルスに関わっていくつもりなのである。いくら偽善的単細胞的そして俺から言わせればお子ちゃまノベルスであってもあれほど大量に用意されているのであれば必ずキラリと光る俺のための作品があるはずであり、それを見つけることを面倒臭がっていてはいつまで経っても自分のラブコメ世界は広がらぬしいつか世界のラブコメ王の座を追われる時が来るかもしれないからである。こういう危機感を仕事にも活かせればいいのかもしれんな。そうですな。
で、遠い星から来た宇宙人は許嫁で可愛くて強くて押しが強くて万々歳。おまけに料理も抜群ということなのだが残念なことにフランス書院美少女文庫ではないのでそこで終わりなのが誠に残念であるがそこからがライトノベルスであって、平凡純情男子高校生をめぐってヒロインとヒロインの妹が宇宙を舞台に暴れまくるわけである。そして非常に残念なことに本書はエロゲーの小説版ではないので読んでも性欲を満たすことはできないがこの怪力姉妹のバトルを読んで「こんなにごっつい怪力の持ち主が俺に惚れとるんやなあ」という、性欲の前段階の言わば「精神的優越さによる性欲」とやらを満足させることができるのである(自分でも何を言っとるのかわからん)。
それにしても本書はライトノベルスの割には宇宙バトル(宇宙船・宇宙兵器・宇宙上で繰り広げられる宇宙船対ヒロインの肉弾戦)の模様が詳しく且つ簡潔に描かれていて、かなりレベルの高いハードSFを読んでいる気にさせてくれるなかなかのもので勉強にもなった(特に用語)。
「慣性制動装置(イナーシャル・ダンパー)」…大きな衝撃を受けた時も機内が揺れないようにする装置。
「操縦籠手(オペレーティング・グローブ)」…宇宙船の操縦桿みたいなもの。しかしあれってアニメとかだと簡単にやっとるが相当難しいんだろうなあ。
「猿轡(さるぐつわ)」…相手を黙らせるやつですね。
「スタビライザー」…???。
「艦橋(ブリッジ)」…オペレーションセンター。いわゆる受付(違うか)。
「反物質反応炉の抑制フィールド発生装置に異常発生」…反応炉内に蓄えられた反物質が固定できてないため、反応炉内部の障壁と反物質が接触して、対消滅を起こしてしまう(わかるかそんなもん)。
「肌をさらした男と女がすること」…俺の十八番。
えーと、はっきり言って後半はこのような用語がそこかしこに飛び交い読むのに大変苦労しました。なるほどライトノベルスと言えどもこのようなことがあるのですなあ。しかしこのようなハードSF用語というかミリタリー用語を理解すれば、ますます「こんなにすごい武器と力を持った女が俺に惚れとるんやなあ」と精神的優越なんたら性欲を満足させることができるわけですから、色んな意味でこれからも頑張っていきたいと決意を新たにしまして次回までごきげんよう。