事件2005、夏

 こんなメールが来た。
     
tarimo 様
    
国立国会図書館×××(俺の判断により削除)部の×××(俺の判断により削除)と申します。突然メールを差し上げ、申し訳ありません。
  
早速ですが、当館をご利用になった際の詳細について書かれている7月30日付のブログを拝見しました。
  
当館内では、「携帯電話、パソコン等の機能を使ってコピーや写真撮影をすることはできません。」とご案内をしております。また、7月30日にご利用になったのであれば、館内利用カード発行機横に、「デジタルカメラ・カメラは館内持込不可 カメラ付き携帯その他の機器による館内での撮影・複製禁止」というポスターも掲示をしておりました。   
    
以下、2点お願いをいたします。  
     
1.館内での撮影は、事前に許可された場合を除き、禁止です。今後は十分ご注意ください。
2.館内で撮影された写真5点につきまして、削除をお願いいたします。特に、著作物を写真撮影し、著作権者の許可なくインターネット等で公開することは、著作権法に違反します。
    
何かご不明の点等ございましたら、私あてにご連絡をお願いいたします。
   
突然のお願いで申し訳ありませんが、以上、どうぞよろしくお願いします。
    
100−8924
東京都千代田区永田町1−10−1
国立国会図書館×××(俺の判断により削除)部
××(俺の判断により削除)
  
 ええと、何かね、国家公務員様がこのプログを読んだというのかね。それで何かね、ちまたにあふれる多くのプログが平気で著作権法違反をやっておるのにも関わらず、まずその矛先を俺に向けたというのかね。海賊版ゾロリゾロリと出回っているにも関わらず、ただ表紙を写しただけの俺をまず血祭りにあげようというのかね。それとも何か、国立国会図書館のものを写されたからクレームメールを送り、その他の著作権法違反についてはどうでもいいというのかね。
 おお。おお。えらいことだ。今や俺は官憲に狙われているのか。
 とにかくだ、色々と言いたいことはあるがまず考えなければならないのはルールは守らなければならないということだ。それはわかる。しかし公共のものを公表して何が悪いというのだ。しかも俺はこの写真を公表して儲けようなどと思っておらんのだ。わかるかね国家公務員殿。さらに言えばこれはいわゆる批評を目的としているものであり、それならば著作権法上も大丈夫なはずではないか。いや、俺も詳しい法律論はわからぬが、要するに、一体俺がどんな悪いことをしたというのだ。俺が行った事は、税金を経て行われる仕事の一部として通用するほどの悪いことなのかね。国家公務員殿。
 だが、俺にしてもこのような訳のわからぬ揉め事になった以上、穏便に処理したい。更に言えば俺とて司書資格を持っているわけで、国立国会図書館の決まりを守ることは当然である。ん。当然か?いやもうよくわからんが、とにかく、今から国家公務員殿の要求を呑み、削除作業にかかる。しかもお前の名前も部署も伏字にしてやったんだから、何か返事返せよ。
 とりあえず今日はこのへんで。