2019冬:冴えが違う

 そんなわけで皆さん調子はどうですか。お元気ですか。そもそも生きてますか。もう死んでしまいましたか。罪を犯して服役しましたか。大丈夫ですか。俺の方は大丈夫ではありませんがとりあえず死んでませんし罪も犯しておりません(猥褻物何とかは所持しております)。しかしこのまま何事もなく過ぎて行くとは思えません、必ずや試練が俺に降りかかる、おお神よ。

 話がそれましたが最近「ラブコメ政治耳鳴全日記」で検索するとまずツイッターが出てくるようになりました。まあ更新頻度を考えたら当たり前なんですが、しかしツイッターはあくまで「別館」でありまして、こちらが本館であります。この本館は2005年に始まりましてもう14年の月日が経ちました。2005年は俺にとって第二の人生が始まった年でもありまして、この年の1月に本ブログを立ち上げ、4月に就職と同時に東京へと移り住み、6月に「永神秋門攻防戦」は始まって、兵庫県糞田舎で鬱屈した人生を送るはずだった俺の人生は花開いたわけですが、それから14年が経ってまだ東京にいるとは思わなかった、お気楽にのほほんと働いてラブコメ・政治・その他の趣味に全力投球して人生を謳歌するはずがいつの間にか管理職にさせられ支店・工場・子会社には「本社のえらいさん」と陰でこそこそ言われる身になってしまった。おかしいおかしい、俺こそ地方の片田舎で「本社のえらいさん」について気楽に愚痴を言う側の人間のはずだ、なぜこうなったのだ、これが試練か、おお神よ。

 またしても話がそれたが今や全国各地でインフルエンザが大流行で我が社も無縁ではない、1か月前から部長→課長→副部長→(他部署の)部長、という風に順繰りにインフルエンザで倒れる人が続出で、もちろんインフルエンザであるから薬を飲んで熱が下がればいいというわけではなく3~5日は強制的に会社を休まなければならず、それは大変魅力的なものだ、3日も休みがあればあの本もこの本も一気に読んでしまえ、そう言えば俺も何となく頭が重いような熱っぽいような…と思いつついつものように昨日は22時過ぎまで残業して、退社して家に帰る途中に定食屋で「ざるそばとミニカレー」セットを食べて、家に帰って風呂に入って歯磨きをして寝たのであり、朝7時頃に起きて体温を測ったところ35.9度といつもの平熱であった。おお神よ。

 話がそれた、いやそれはもういいか、とにかく今日は休みで明日も休み、おお連休ではないか神よ、久し振りの連休なのだ、そうであれば2018年には結局できなかった「永神秋門攻防戦」をそろそろやろうではないか、俺は「世界のラブコメ王」であり「18きっぷで本屋古本屋図書館巡りをする変なおっさん」であり「幼稚な書評、というか下手な文章を書くアホなおっさん」であるが、「一日で永田町・神保町・秋葉原門前仲町を自転車で駆け回るキチガイ」が本当の姿なのだ、やはり老いてもファイティングスピリットを忘れてはならない、風を切り空を飛び火を放ち水を浴び土に還るのだ、それこそが「永神秋門攻防戦2019」だ…というわけで俺が晴海通りを北上すれば銀座も日比谷も警視庁も国会議事堂も阿鼻叫喚、人々は恐ろしい形相の俺を見て(寒いからね)一目散に逃げ出し、やがて開かれる国会図書館の扉。

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 もちろん国会図書館には1~2ヶ月に1回の割合で来ているが「永神秋門攻防戦」の一環での国会図書館は何か違うものを感じる、それは俺の意気込みが違うからだ、人々は恐ろしい形相の俺を見て(醜いからね)逃げ出し、俺は悠々とトイレに入って小便をして手を洗ってマスクを取ってうがいをして(インフルエンザ予防…いや予防したらあかんがな)、6階の食堂に入ってまずは昼飯で図書館カレー。

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 うーん。ご飯と肉と紅ショウガの組み合わせがよろしいので気が付けばご飯が半分以上なくなってしまっていたのでカレーのルーがかなり余ってしまった。お前アホとちゃうかというわけでいつものように新館3階の新聞資料室に移動、今日の日付にちなんで22年前の1997年の毎日新聞を読んでみよう。昭和もいいが平成もいい、現在も未来も辛い、優しいのは昔だけだ。

   

<2月1日(土)>

・1面で「オウム真理教破防法適用せず」。

・橋本首相、今日フジモリ・ペルー大統領と首脳会談。「ペルー政府とゲリラの直接交渉」を早期に開始するよう要求する方向。

松本智津夫被告出席による第24回公判。東京地裁104号「教祖の法廷」全記録。

<2月2日(日)>

・橋本首相とフジモリ大統領がカナダ・トロントで首脳会談。テロに屈せず、事件の平和的解決と人質の全面解決に一層努力する事を確認。

<2月3日(月)>

シラク・仏大統領とエリツィン・露大統領が首脳会談。シラク大統領、ロシアがNATO拡大に反対している事について「ロシアの懸念には理解」。

ホワイトハウス主催のコーヒーパーティーに詐欺事件で有罪判決を受けていた人物が正体されていた事が判明。ホワイトハウスは「不適切だった」と謝りを認めた。

<2月4日(火)>

・オレンジ共済事件で、東京地検特捜部は新進党に捜査協力を要請。友部議員が1995年参議院議員選挙比例代表名簿の順位を引き上げるため、複数の新進党幹部に金品を配った疑惑で。

   

 結局2月5日まで読んだところで時間が来たので後はパラパラと頁をめくっていると我が社の名前が目に入ってきた。全くもう、こんなところまでついてくるつもりか、油断も隙もない、俺は既にハーレムを築いているのだ(意味不明)というわけで新館の1階または2階の角にあるフカフカのソファーでゆったり読書…もいいが14年も同じ事を続けるのはさすがに無理があるので本館へ引き返して、第一閲覧室に入って真面目に調べ物というかコツコツとノートに会社のあれとこれについて書きためる事にしよう。いやあ、やっぱり長い事会社にいるとしがらみというかね、できてしまいますわなあ…。

 とは言え長々と滞在しては次の神保町秋葉原を爆破できなくなるので16時の館内放送「即日複写の受付は…」が流れたところで縋る女を振り切って国会図書館を出て、うう寒い、よく考えたら長い「永神秋門攻防戦」の歴史の中でも真冬の2月にやった事はないのではないか、しかしまあ来週はまた実家に帰省するしなあ、その次の週もそのまた次の週も出張の関係で前泊せなあかんしなあ、長い事会社にいるとしがらみがね…というわけで愛(自転)車「クイーン・ウィルコム」を走らせて轟音をとどろかせて最高裁判所・皇居・大英帝国大使館・靖国神社を通って登り坂で転び下り坂でも転んで傷ついて神保町へと向かいます。次の天皇は俺だ。

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 神保町に着いて、靖国通りの「共栄堂」がある方の通りから書泉グランデの方の通りの横断歩道を自転車でチンタラ移動していると目の前の小太りのおっさんがわざとらしく「チッ」と舌打ちをしたのでこちらもわざとらしく「ああん」と言ってやって、三省堂書店と「はるやま」の間の位置に愛(自転)車「クイーン・ウィルコム」を休ませて世界一の古本屋街を闊歩しよう、まずは小宮山書店だ。

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 ん?「3冊どれでも500円」は見えるが…「1冊100円」のやつはどこに行った…ああこっちか、移動したんかいな…でいつものように物色、やはり「永神秋門」での神保町だと気の入り方が違う、のほほんと18きっぷに乗ってのほほんと古本まつりに行くのとは違うのだ、それが「永神秋門攻防戦」そしてラブコメ政治耳鳴全日記、俺もお前もラブコメ政治耳鳴全日記。 

少女探偵は帝都を駆ける (講談社ノベルス)

少女探偵は帝都を駆ける (講談社ノベルス)

 

 で、今までは「小宮山書店・ブックス@ワンダー・古書モール(古書かんたんむ)」に行っとればよかったわけですが古書モールはなくなってしまったので今までの何となくの時間配分ではいかんわけですが、まあそのあたりはね、俺も14年の実績、35年の人生経験と女遊び(この前、検査したら陰性でした。良かった良かった)があるので心配はいりませんよ…というわけで軽快に靖国通り沿いの店を冷やかしたり見入ったりして、とりあえず矢口書店でも買う事にしよう。

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 ↑は、左が矢口書店で買ったもの(100円)、右がブックス@ワンダーで買ったもの(324円)です。

 続いてブックス@ワンダー。ここはもう鉄板ですな。

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 時刻は17時を既に過ぎて陽も傾いてきたが本棚の上にある電球電灯は光る気配がないので仕方なく恐るべき形相で物色して、結局中に入って、あんまり2階には行きたくないんやけどなあ、喫茶店みたいな感じになっとるしなあ、落ち着いて本見られへんしなあ、でもSFマガジンSFアドベンチャーがあったなあ…で2階に上がって、テーブルとイスがあっても客は一人もいないのでSFマガジンやらSFアドベンチャーやらミステリマガジンやらが固まっている箇所の前に立って物色、やはり「永神秋門」の時の俺は冴えが違う、今までの古本生活の中でSFアドベンチャーの何年何月号を買って、何年何月号を買っていなかったのか全く覚えていないので鞄からメモ帳を取り出して確認するのであった。

 さて時刻も17時半をとうに過ぎてしまった、ここ神保町を18時に出て秋葉原に向かうルールなので(どうしてそんなルールなのかは俺が聞きたい)今度は裏側のさくら通りを通って三省堂書店方面へ移動して、なるほど11月で「古書モール(古書かんたんむ)」は閉店して今や跡形もなくなってしまった。人の世の常ですなあ…。

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 しかしながら俺は攻防戦の最中なので三省堂書店前の自動販売機でコーヒーを買い、飲み、三省堂書店に入って2階のトイレでそのコーヒーもろとも小便として出して、10分ほどブラブラと店内をうろついていると18時となったので愛(自転)車「クイーン・ウィルコム」は主人の元へとやって来た、そら来た、攻防戦のメインである秋葉原だ、靖国通りを東に、ちょうど都営新宿線の上を走るように電車よりも早いスピードが出せるのは俺が新天皇だからだ、ずいぶんとまあ滅茶苦茶だが世の中の大半は滅茶苦茶なのだ、砂上楼閣たるラブコメであっても構わんのだそれがラブコメ政治耳鳴全日記だ、欲望渦巻く秋葉原だ。

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 いつもの場所に自転車を置いて、今や完全に鬼神となった俺を恐れてある人は道を開け、ある人は我関せずを決め込み、その他大部分の人が…何やあれは、中国人の集団か?先頭に旗を持っている人がいて…はあ秋葉原に観光ですか、まあせいぜいエロを堪能されるがよいですよというわけでまずはとらのあな

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 地下1階に下りて、えーと先々週はとらのあな立川店に行ったんだったな、更に前だととらのあな宇都宮店とメロンブックス宇都宮店に行ったわな、日本ラブコメ大賞2019は今年もやらなあかんわな、ライフワークですからな…というわけで見本誌を読んで、勃起して、見本誌を読んで、勃起して、とりあえずこちらを買おう。

しすたーずサンドイッチ (ムーグコミックス)

しすたーずサンドイッチ (ムーグコミックス)

 ここでのスケジュールですが19時半~20時頃には秋葉原を発たなければなりません。日本有数の観光地である秋葉原にそんな短時間しかいないのは全く贅沢な話なのですが、「永神秋門」の時の俺は冴えが違う、鞄に買った本を押し込んで、自転車を運転して光よりも速く移動するものですから疲れてきた、これはもう長くいればいるほど疲れてくる事が長年の経験で俺にはわかるのであるというわけでメロンブックス

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 この階段の横にあるクレーンゲーム機械の前で50歳前後と思われる白髪のおっさんがお目当ての人形が取れなかったのかわざとらしく「チッ」と舌打ちをしたので俺はまた「ああん」と言ってやって、さて日本ラブコメ大賞2019のために物色、俺は戦うために生きてきたのだ(意味不明)というわけでこちらを買おう。

色めき出す世界 (BAVEL COMICS)

色めき出す世界 (BAVEL COMICS)

 日本ラブコメ大賞成年編2017の1位の実績がある作者の、日本ラブコメ大賞2019の大本命であります。

 で、これで終わると思ったら大間違い、続いてブックオフへと移動すれば人々は俺を恐れてある人は道を開け、ある人は我関せずを決め込み、その他大部分の人が…はて今頃気付いたがマスクをしていないがどこへ行ったのだ、ポケットにもない、いやそもそもいつからマスクをしていないのだ、国会図書館でマスクを取ってうがいをしたのは覚えているが…よしこのまま風邪をひきインフルエンザに直行だ、なに「永神秋門攻防戦」はもう大成功間違い無しなのだからな。

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 「都内最大級!」「6階建て!」のポジティブな謳い文句はともかく、狭い上にやたらと空気が乾燥しているというか何か嫌な感じやなあ、こんなところにずっとおったらそれこそ風邪ひいてしまうわい…と思いつつ品揃えの方はまあ文句なし、先々週の立川店に勝るとも劣らない、いやあ目移りしちゃうねえ、日本ラブコメ大賞2019やねえ、世界のラブコメ王やねえ。

 

宇崎ちゃんは遊びたい! 1 (ドラゴンコミックスエイジ)

宇崎ちゃんは遊びたい! 1 (ドラゴンコミックスエイジ)

 

 秋葉原も順調に終える事ができたか、やはり今日の俺は冴えが違う、ここまで買った本を鞄にギュウギュウ押し込んで結構重くなって肩が痛くなってきたか、さすが35歳もうすぐ36歳だ…というわけで任務完了すればすぐにその場を離れよう、去る者は追わず(意味不明)。神田駅~三越前を爆走して日本橋で急カーブで周囲の建物は無残に壊れたものの気にせず永代通り永代橋を更に爆走で今や暴走、そしていつもならブックオフに行く前に中華料理屋に入るところだが別に腹が空いているわけでもなし、というか昨日も会社の上司先輩と中華料理屋に行ったしなあというわけで一目散にブックオフ江東門前仲町店。

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 やあ、やっぱりこういう街中にポツンとあるブックオフが一番落ち着くというか俺に合ってるね、庶民派だね、しかしそれは庶民に愛されたいだけで本当に庶民の中で生活したいわけではないのだ、自分だけは贅沢したいし庶民を犠牲にしても自分だけがスポットライトを浴びたいだけなのだ、所詮人間は良く思われたいのだ、悪役などまっぴら御免なのだ…と話題が会社の事になりそうなのでとりあえずこれを買おう。 

手品先輩(1) (ヤングマガジンコミックス)

手品先輩(1) (ヤングマガジンコミックス)

 

  さてこれで「永神秋門攻防戦2019」も俺の大勝利となった事がここまで読んだ諸君にはおわかりのことであろう。やはりラブコメ政治耳鳴全日記とはツイッターではなくこのブログがメインなのであり、このブログのメインは「脱走と追跡の読書遍歴」でも「日本ラブコメ大賞」でもなくこの「永神秋門攻防戦」なのだ、というわけで俺はまだまだやるぞ、ようやく腹も空いてきたのでマクドで最近はまっているフルーリーと共にまた会いましょうごきげんよう

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