第4シリーズ 光よ天まで(9)BOOKOFF江戸川大杉店

 おお。何ということか気が付けばもう6月も終わりで2008年もその半分が過ぎてしまったではないか。などと毎年のように言うとるがもうそんなことを言う年齢でもないのでこれで最後にしておこうと、これも去年に言ったかな。まあよろしい、俺は生きておるのだ。天下に恥をさらしているうちが華だ。
 社会人東京生活も4年目の夏を迎える。さすがに4年目ともなるとある同僚は辞めある同僚は田舎の工場に異動になりある同僚は結婚し、といった具合にそれぞれの人生が次の段階に入ろうとしているわけであるがその中で2005年の社会人デビュー以来何にも変わらないというのが気が付けば俺のみなのである。相変わらず本屋と古本屋と図書館にしか行かず、空想と妄想の世界に入り浸り、酒も飲まず(まあ下戸なんで)合コンにも参加せずこのようなボケブログを更新することに心血を注ぐ俺の未来はどうなるのか。まさか30歳になってもラブコメのケツを追いかけるというのか。まあこのままだったら追いかけるんでしょうなあ。
 ということで今週もありがたいことに東京のBOOKOFFに行くことができるのである。ああ素晴らしい。まあ阿呆の臆病の糞人間にも休日は訪れるということですね。ここで鼻くそほじってたら血が出てきたとか6日ぶりに自慰をしたのに量が少なかったとか1万円の中古の自転車を買ったはいいがすぐパンクしてしまったとかいうどうでもいいが書き残しておきたいことを一つ一つその時の風景や心理状況を交えながら書きたいのですがしかしそんなものは読みたくないと言われそうなのでここまでにしておきます。あと、昨日飲み会があって先輩の愚痴を午前二時まで聞いてやったとかね。もちろん俺は酒が飲めないのでコーラを9杯飲んだわけです。
 「東京23区のBOOKOFF」をとりあえず全部行きましょうという常人ならば理解不能キチガイならもっと理解不能な賢い休日の過ごし方をはじめてもう2年になるわけであって、いやまあ肝心の俺の方は飽きないし楽しいので良いではないですか。そう言えば人事課の「社員意識調査」みたいなものに「趣味は何か」書け、というやつがあったから「古本屋めぐり」と書いた(さすがにラブコメ発掘とは書けねえ)のであるが、後日その事で人事課長に「ほほう、神保町とか行くの?」とか言われとっさに「いやむしろ俺はBOOKOFFとか古本市場とかの大型古本屋の方が」と言おうと思ったが変な目で見られそうだし何より面倒臭いので「ええ、まあ、はい」と言ったのだが、えー、つまり何が言いたいのかというとそういうことであります。
 本日行くのはBOOKOFF江戸川大杉店である。これが東京23区にしては珍しいことに駅から遠いところにあるのであって、ホームページには「都営新宿線一之江駅から車で8分!」と書いてあった。わざわざ「!」と書くからには駅から相当遠いところにあるのだろうが、メタボ人生まっしぐらな俺は歩くことにする。別にバスを使ってもいいのだが、たかがBOOKOFFに行くのにバスを使うのも阿呆らしいしなあ。
 一之江駅から地上に出て環七通りを北に歩くわけであるが、住宅街と車の整備屋とガラクタだらけの小さい工場が続く風景は決して不快ではなく、むしろ心地よい。こういうところでやはり俺は生粋の田舎者なのだなあと実感してしまうのだが、よく考えたら最近はずっとこんな感じで仕事の方も身に入らんのである(ああ俺は田舎者で都会のグローバルな大企業には似合わないのでさっさと辞めさせたらどうですかねえ)。途中カツ丼と冷やしうどんを食べ、環七通りを歩くこと30分で着きました。

 やっぱりあれですね、駐車場があるっていいですねえ。何でいいのかというと諸君の考えている通り兵庫県糞田舎の大型古本屋みたいな感じだからである。しかし外観だけだと去年行った新潟関屋店(http://d.hatena.ne.jp/tarimo/20071217#p1)を思い出してしまうのであって、いや思い出したところでどないやねんと言われたら困るがな。基本的にこのブログは勢いやがな。昔オヤジが「人生、勢いやで」と言ったらオカンが「あんた勢いばっかりやんか」と冷たく突き放すように言っとったなあ。で、買ったのはこれである。

木造迷宮 (リュウコミックス)

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 ふーむ。本作については情報なし、予備知識なしだが見た瞬間これはいけると直感して買いました。世界のラブコメ王と言われるこの俺の直感が正しいか否か。全ては年末の「日本ラブコメ大賞2008」で明らかになるでしょう。ああそうか今年も半分が過ぎたからそろそろ中間選考に入らないといけませんね。
 さて無事江戸川大杉店を出たわけだが、「二鷹体制」の定めによりもう一つ大型古本屋に行かなければならんのであって、この近くで一度行ったことのある店と言えば江戸川松島店である(http://d.hatena.ne.jp/tarimo/20070324#p1)。ということはまた結構歩かなければならんのであって今日は江戸川区探検隊みたいですな。環七通りを西に、もろに住宅街の中を入っていくわけである。途中小さな町工場みたいなところに野球のユニフォームを来た小学校低学年くらいの子供が20人集まっていて、その周りに5、6人の大人がたむろして何やら喋っている光景というのはまさしくいつか見た平和な休日というやつであるが、はて俺はあそこにいる大人たちと同じなのか、いやそもそも俺は子供というものを持つのか子供の俺が子供を持つのか、いやいや俺はもう大人なはずだと考えてしまうわけである。他にもバイク(50ccのスクーター)が道を走るのを見てそう言えばスクーターに興味がないわけではないのだと思いしかしいざ買うと色々と面倒臭そうだなあとまさしく面倒臭くなるのである。昔新聞配達のバイトをしてかなりでかいカブを乗りまわしていた実績はあるのだが、いかんせん東京には停める場所がない。などと考えながら千葉街道平和橋通りに出て更に西のわけのわからん住宅街を歩き、途中で男子中学生と女子中学生それぞれ3、4人が仲良く話しながら歩くのでびっくりする。ほほう、これが東京の中学生というものか。俺の時なんぞ一部のかっこいいやつ(=スポーツのできる奴。勉強できる奴は関係なかった。勉強なら俺もそこそこできたのだが)しか女と話しなんぞできなかったぞ。それなのに。ししし死んでしまえ。まあいい、俺はもう風俗の味を知っているのだ。というわけでこちらも歩いて30分ぐらいで着きました。

 店に入ってみるともうすぐ7月だというのにクーラーがついていない。認めたくないが俺はデブなので暑がりなのだ。くそ。入ってすぐ目についた10代後半の耳に4本も5本もピアスを巻きつけている男二人をにらみながら本を物色することにする。そうしていわゆる腐女子・ホモホモコーナーに60歳ぐらいの全部白髪の老婆が立ち読みをしているのを見てまたびっくりする。いや、まあ、いいけどね。俺も30歳になってもまだラブコメのケツ追いまわすだろうから。しかし何というか…。ちなみに買ったのはこれである。日本ラブコメ大賞2007第8位
謎の彼女X(3) (アフタヌーンKC)

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 ええ、このようにしてどうでもいい事を考えながらどうでもいい本を買うというのが我が休日の過ごし方というやつであります。このあとJR新小岩駅に行ってすぐ帰ったわけであるが、明らかにチンピラと思われるハゲの兄ちゃんとほとんど下着じゃねえかと言ってしまいそうなキャミソールを来た顔はそこそこの女を見てあああれこそ風俗で働く女だろうとか、電車で俺の横にいた30前半の女とその娘(6歳ぐらい)の会話を聞いてしまったとか(娘「買うよ、車」母「何を言ってんだよ」娘「買ってもらうもん」母「誰に」娘「(無言で母を指さす)」母「馬鹿言ってんじゃないよ。あんたはあたしのお下がりを使うんだよ」娘「ええ〜」)、とにかくそういうことで今日も俺は生きております。そして明日以降もよほどのことが無い限り生きていくことでしょう。それではごきげんようごきげんよう