2010冬(晩秋)

 ただし非常に恥ずかしいのであって、無駄なく簡潔にそしてオシャレに書こうものなら全身がかゆくなってとても耐えられるものではないから意味不明の言葉を機関銃のように冗長に垂れ流してやっと精神の均衡を保つのである。そう言えばこの前取引先の何とかパーティーのために帝国ホテルに行ったが、大理石やらシャンデリヤやらフカフカの絨毯やら何とか高級コーヒーやらといかにも上流階級ですと言わんばかりの造りにこちらの方が真っ赤になってしまった。自分たちは母親のどす黒いマンコから素っ裸で生まれてきた人間であることを皆忘れているのだろうか。ああ嫌だ嫌だあんなスマートでオシャレな世界は嫌だ。
 …はて。「古本カフェなるものがあるらしいが、そういうオシャレな感じのするところには何となく反発を感じてしまうが、一度行ってみたいものだ」と言おうとしてどうしてまたいつもの下品な罵倒になってしまったのかわからんが、まあこの「永神秋門」は「脱走と追跡」や「政局好色」と違って生ライブみたいなものなので続けますが、昨日は同僚のヤリチンリア充男と飲み、そのヤリチンリア充男から「いや、女は包茎とかそんなに気にしないよ」と言われそうかヤリチンリア充男がそう言うなら安心だよかったよかったと思って気が付いたら俺の奢りということになってそうか騙されたのだと飛び上がって、2時前に帰宅して風呂に入って短時間「ラブプラス」をやって(寧々から愛花に乗りかえる…何てことは考えてな…い…)寝てしばらくすると腹の中がズババババンと鳴り出して飛び上がってトイレに駆け込んで30分ほど便器の上で格闘して夜のトイレの冷たい空気に触れて少々風邪気味だったこともあって鼻水が流れ出して喉の奥が痛み出してまた飛び上がった。おいおい今日は「永神秋門攻防戦」なんだぞ戦場では一瞬の油断が命取りになるのだぞいわんや日本の中枢である永田町神保町秋葉原門前仲町門中はどうでもいいか)だぞと焦り、まあ待てよく考えたら今日じゃなくても来週があるからまあいいだろうと考え直して暖かい布団に戻って愛妻(またの名を枕と言う)を抱きながら寝たのであるが、おお、やはりこの冗長でどうでもいい文章こそ俺の持ち味だ。今日も絶好調ですねえ。
 さて再び起きたのは10時であり鼻水も喉も少し違和感があるという程度だがまあ病院に行って悪いことはないと出かけて「2時間待ち」と言われたので呆れながらも仕方なく家に戻ってまた暖かい布団に戻って愛妻(またの名を枕と言う)そっちのけで自慰をして木曜に録画した「アマガミ」を見て12時前に家を出たわけであるが、外は見事に快晴であった。先週はずっとどんよりとした曇り空ばかりであったがこれはいいことだ、こういう日に「永神秋門」をやらないでどうするのだと意を決して本日決行が決定せられたのである。その後病院に入って更に1時間待たされ、俺の横に座っていた20代半ばと思われる女性はアダルトアニメのごときクオリティの低い化粧直しを延々とやっていてこういう生き物が動物園にいると面白いかもしれんなあと考えて、日本の医療の現状を的確に反映して診察は3分ほどで終わった(まあ薬さえ処方してもらえればどうでもよい)。そのようなわけで出発、毎度のように銀座・有楽町・日比谷・国会議事堂を通って国会図書館へ。




 しかし移動するルートはいつも同じ、載せる写真もいつも同じというのが諸君らにとっては耐えられない苦痛であろうが、俺はいつも同じことをしている方が安心なので問題ない。そのあたりの保守性そして変化に対する恐れは根強いものがあって、もし「保守的で変化を恐れる日本人選手権」があれば俺は必ず上位に食い込むことであろう。実にどうでもいいですが、国会図書館に入って新館1階の喫茶店に入って500円のサラダ付カレーを食べていると俺の前のテーブルの男二人(いずれも40代前後)が「知財小六法」を手にして外国の特許手続きか何かについて話し合っていて、ほう土曜も会社の仕事か何かですかご苦労さんですと感心して横のテーブルにいる准教授風のオシャレが身体中に貼り付いてそうな30代男とその男の話に熱心に相槌ちを打つ20代後半の女を見て死ね糞ボケと思ったわけである。大体国会図書館カップルで来るというのはどういうことだ、貧乏長屋に金持ちセレブが空気も読まずに土足でやってくるようなもんではないか、ああ腹立つなあ、ホンマになあ、まあええがなさっさと4階の新聞資料室に行こうというわけで11月にちなんで11年前の1999年11月の毎日新聞を見ることにしよう。1999年11月と言えば俺は高校2年であり、第一次大病戦争の真っ最中で政治や経済には全くと言っていいほど興味がなかったが、当時の小渕政権の最優先課題が介護保険制度の見直しであったことがよくわかる。10月29日には自民党と当時の連立与党である自由党公明党の間で「介護保険料徴収を半年間凍結する」という見直し案で三党が合意し、11月5日にはこの三党合意にほぼ沿う形で政府も介護保険制度の見直しを正式に決定、野党・マスコミ各紙は「総選挙を前にした浅はかなパフォーマンス」と批判するが、この半年後に小渕は不帰の人となって自民党幹事長であった森喜朗内閣の下で総選挙が行われることは誰一人知らない。あと、TV欄を見るとTV東京の水曜夜18時が「無限のリウ゛ァイアス」となっていた。ああそうか、そうだなあ、あれは11年前かと懐かしさと同時に驚きを感じたりもしました。それにしてもあの頃の俺に「お前は11年後も生きているんだぞ、だから少しぐらい無茶しても大丈夫だ」と言ってやれたらなあ、あの頃の俺はあれほど怯えずに暮らさずにすんだのになあ。
 楽しい時間はあっという間に過ぎて15時半となったのですぐに新聞資料室を出て新館2階の隅のソファーに座って読書に励むも「寝てはいけないが、寝ても誰も何も言わない。だからと言って寝てはいけない、しかし寝てしまってもまあいいか」という誘惑に抗しきれず寝て16時となったので国会図書館を出て大英帝国大使館・エンターブレイン靖国神社を経て向かうは神保町であります。というわけでもうウンザリでしょうがいつもと同じ写真をご堪能下さい。


 三省堂書店の隣りの「なか卵」の前の電話ボックスの横あたりに自転車を止めてもうウンザリでしょうがいつもと同じコースを今日も辿ります。まずは小宮山書店のガレッジに行って100円コーナーから適当に物色しますが、もはや俺は「安いが全てじゃ、高いは悪じゃ」と理由なき犯行、じゃなかった反抗をするわけではなく、100円コーナーがあればそら100円コーナーから選びますが100円コーナーがなければ100円200円にとらわれないのだ、なぜなら俺はもう泥臭い小汚い田舎者ではなくオシャレな大人だからだ。え。16時20分、100円。

ジョークなしでは生きられない (新潮文庫)

ジョークなしでは生きられない (新潮文庫)

 さてここで写真をもう一つ↓。こちらも見飽きた神保町交差点でありますが、俺のような怪しげな人間が写真を撮れるのはこういう交差点ぐらいでして、店の真ん前で写真を撮ったりしたら目立つというか恥ずかしいことこの上ないわけで、それを俺は頑張って撮っておるのに阿呆呼ばわりするわ「ブックオフのストーカー」などと言わ(以下略)。

 えー、ブックス@ワンダーに入りまして、ここには100円コーナーなどありませんから自由に選ぶことにいたしましょう。ここで新書を買わなければならんなどというつまらん決まりは破ってみせましょう。とは言うもののじゃあ新書以外の本棚を全部回ってその中から運命の一冊を探し出すのも面倒臭いなあ、どうせ当たる時は当たるし外れる時は外れるからなあ、でもそんなこと言ったらあかんわなあ、でも面倒臭いなあ、もうあれや今日風邪気味やから風邪気味のせいにしたれというわけで結局いつものように新書を買うことにします。17時2分、420円。
フランス現代史―英雄の時代から保革共存へ (中公新書)

フランス現代史―英雄の時代から保革共存へ (中公新書)

 来た道を引き返して向かうは三省堂古書館と古書モールであるが、その前に東京堂書店のトイレに入って小便をして手を洗おうとしてふと鏡を見たらズボンのチャックが全開であった。やはり疲れているのだろうか。それともただでさえビッグな俺のムスコが戦闘状態(勃起状態)であったから全開にならざるを得なかったのであろうか。このあたりについては女性陣の意見を是非聞いてみたいところです。こういう時に(以下略)は使わんよはははははというわけで(何が「というわけで」だ)三省堂古書館へ入って俺はもう100円200円にはこだわらんぞコストを取らなければチャンスは得られないそれにしてもなぜ勃起がおさまらないのだろう俺もう27歳だぜと真剣に考えて17時38分、300円。
ヒトラーの抬頭―ワイマール・デモクラシーの悲劇 (朝日文庫)

ヒトラーの抬頭―ワイマール・デモクラシーの悲劇 (朝日文庫)

 階段を登って次は古書モールであり、やはりこのお世辞にも整理されているとは言い難い、それどころか埃くさい感じが俺のイメージする「古本屋」の正しい形であります。そして100円コーナーがあるんだからここから選べばいいのだよ俺はオシャレな大人になんぞならんぞ。あれ。17時59分、100円。 よっしゃよっしゃ、既に夜となって昼に飲んだ薬の効き目も切れるはずだが鼻も喉も少し違和感があるだけでほとんど気にならずいつもと変わらぬ猛スピードで秋葉原まで駆け抜けましょう。しかし神保町から秋葉原まで自転車で5分ぐらいであることに誰も気付いていないというのが不思議ですなあ。何と言いますか、俺だけが楽しんでいるようで大変恐縮であります。秋葉原↓。

 相変わらず俺と同じような容姿・体型・服装・髪型のもっさりした男たちばかりで癒されますなあ。途中メイド服姿の女たちのしょぼいミニライブみたいなものも目にしたが、まあそれそれがそれぞれの趣味に没頭して平日はサラリーマン戦士として戦場に戻ればいいのです。そして俺は「とらのあな」に行ってエロ漫画を買うのです。

 さて皆さんお気付きのように本日が我が2010購入戦線の最終日であります。というわけでエロ漫画の方も今日の購入をもって終了して日本ラブコメ大賞2010成年部門の選考がいよいよ本格化するわけであるが、完全に実力本位でヤラセや裏取引一切無しだというのに股を開いてくる女が後を絶たないというわけで(何が「というわけで」だ)18時45分、990円。 あのう、別に俺はエロ漫画大好き人間やからあんまり偉そうなことは言えんのやけどね、店内でアダルトアニメを垂れ流すというのは止めた方がいいと思うんですよね。本の場合は立ち読みでもそれぞれが自分の空間に閉じこもることができますけど、アダルトアニメを複数の人が同じTV画面で見るというのはどうも変な感じが…。それともそのあたりを何とも感じないことがオシャレな都会の大人なのですか。
 その後いつものようにメロンブックスに行ってもう一つ買いましょう。はていつから秋葉原で成年漫画を2冊買うようになったのだ。ああ今年からか。確か「エロ漫画情報ブログらしくもっとエロ漫画にも積極的に関わるべきだ」とか言ったんでしたな。来年はどうしようかなあ。ちょっと今年予想以上に買いすぎたからなあ…。まあ来年になってから決めましょう。19時3分、1000円。
しすた?ずえっち (富士美コミックス)

しすた?ずえっち (富士美コミックス)

 で、皆さんウンザリしとるでしょうが次はいつものごとくブックオフであります。まあ今回はこれで勘弁して下さい。来年は「裏東京毒探偵」も新たな展開を迎えることですし、いい機会だからこの秋葉原、それと神保町についても違った形で、より積極的に関わりたいと考えております。というわけでBOOKOFF秋葉原駅前店。

 ここだけの話ですが、実はこの時期(10〜11月)がブックオフに行くのが一番楽しい時期なんです。だってもう年も終わりで、日本ラブコメ大賞の弾も大体揃ってますからね。要はもうラブコメ探さんでもいいんですよ。目を皿のようにして背表紙を眺めて探索する必要はないわけです。それはもう来年1月からの仕事になりますからね。結構ポケーっと、適当に流し見してもいいわけですよ。これは今までラブコメに対して逃げずに対峙してきた俺の束の間の休息と言えるでしょう。19時41分、280円(20%引セール中であった)。
秘書課ドロップ (3) (バンブー・コミックス DOKI SELECT)

秘書課ドロップ (3) (バンブー・コミックス DOKI SELECT)

 さて目的を果たしたのならもう秋葉原に用などない、1回ならともかく2回射精したら萎えるのだ(何の話だ)。自転車を取りに戻ったら40歳前後の男たちがたむろしていて、ほうそうか今や40歳の人たちが秋葉原に来ても全く違和感ないんだなあと思いながらさあ俺が40歳になったらどうなっているだろう、11年前も死ぬ死ぬと言いながら結局生き延びたのだからあと11年経っても生きているだろうそしてまだ独身で、父母のどちらかは死んでいるだろう、ああ俺はもう大人なのだなと考えながらあっという間に門前仲町駅付近に着いていつもの中華料理屋に入ってラーメン半チャーハンセットを頼んで気が付いたらまた勃起していた。秋葉原の「とらのあな」でも「メロンブックス」でもピクリともしなかったのに不思議だ。やはりこういうことについては女性陣の意見を是非聞きたいところだというわけで(だから何が「というわけで」なのだ)BOOKOFF江東門前仲町店。もう見飽きたよ俺が。写真撮るのも面倒臭いぐらいだ。

 ここでもいつもの狩猟体制はひとまず置いといて適当に見回して俺の胸に飛び込んで来た女をじっくりと物色すればいいわけであるから簡単なものですよ。ヤリチンリア充男に負けるな(意味不明)。20時48分、450円。
アマガミ Various Artists(3) (マジキューコミックス)

アマガミ Various Artists(3) (マジキューコミックス)

 そう言えば今年最初の「裏東京毒探偵突撃古本屋」でもアマガミの本を買いましたな。アニメの方も結構真剣に見たし、この「アマガミ」という作品が日本ラブコメ大賞2010に与える影響は無視できないものがありましょう。とはいうものの所詮ゲームやからねえ。あんまり上位っていうのもなあ…おおいかんいかん、こういう時は「現時点では全くの白紙。これから考える」と言うべきなのだ。
 そのようにしていつものように自己満足・自己陶酔・被害妄想・自意識過剰・嫉妬・等々のねちっこくいやらしく陰湿な感じを醸し出しよくわからぬまま終わるわけであります。まあ今年も無事に過ごすことができたということですからいいのではないですかな。そして12月からいよいよ一年の集大成である日本ラブコメ大賞も始まりますので、死ぬのは来年1月以降にしときましょう。それでは。俺はもう寝ます。