とういうわけで3ヶ月に1回行われる永神秋門攻防戦の時期がやってきまして、6月末に行われる場合は「20○○年・夏」と書かねばならないと官報に載っていますが、どうも今日は「夏」というより「梅雨」と言う感じのジメジメとしたいやな暑さに中途半端な小雨が忘れた頃に降ってきて日頃から忌み嫌われている俺のようでした。お前はいつもそういうことを言うがそれを読まされるこっちの身にもなれ気分が悪くてしゃあないわ大体書いてるあんたも気分が悪いんだろう実にどうしようもないというお叱りはごもっともでありまして、今後は明るくスマートに前向きに元気よくさわやかに生きたいと思うのでありますが、まあ思ってもいないことを書くのはこれぐらいにして、昨日は我が社も無事株主総会を乗り切ったということで打ち上げをやって苦楽を共にした上司先輩同僚と飯でも食おうとして全然関係ない奴や仕事の邪魔をした奴や「壁の花」「玄関の花」にもならないブスでフェロモンもない一般職女がやってきて大いに不満だったわけですが、下戸である俺はサイダーを一気飲みしてその場を乗り切って家に帰ってある本を読み終えたので「脱走と追跡の読書遍歴」用の文章を書きながらいつの間にか眠って、朝6時頃起きて書き出し、書き終えてまた寝て起きたら午後を過ぎていたわけである。何となく売れっ子作家の生活のような気がしないでもないが、今日は3ヶ月に1回の「永神秋門攻防戦」の日なのだから目覚めの大便もせず自慰もせず、自転車の空気も入れず、いやそれはまずい途中でパンクでもしたら笑い者になってしまう(え。もうなっているですって)と思って引き返して空気を入れて選挙カーに先導されてにこやかに手を振って永田町をいつも通り通過して国会図書館。
まだ選挙は始まったばかりなので何が起こるか予測不可能だが、いつも言っているように「一方の権力者を批判することでもう一方の権力者の立場を補強する」ことになってはならないのであって、大事なことは国民が権力を持つことである。官僚やアメリカに全てを委ねるようなことはすべきではないし、もうできないのだ。まあそのあたりは「政局好色」で長々と論じるということでまずは昼飯を食べよう。新館1階の喫茶室に入ってカレーを食べようとしてカレーセットを頼むと「ドリンクはいかがなさいますか」と言われ、何があるんですかと聞くと「コーヒーか紅茶になります」と言われ、カレーにコーヒーも紅茶も合うかボケせめてウーロン茶やろああそう言えば前もこんなことがあったなあと考え結局は「コ、コ、コーヒー」と言う。もうわかりきったことだが阿呆だな俺は、カレーを食ったあとにコーヒーなんぞ飲めるかと落ち込み、俺の横にいた大学院生風の女二人の会話が耳に入ってくる。
「あの先生はね、自分が40代で、もう若くないってことに気付いたらしいよ」
「え。今さらですか」
「うん。やっぱりさあ、本を出してからね、研究者らしい研究してこなかったわけじゃない、あの人」
「はいはい」
「それに最近気付いたんだって。自分がもうこんなに歳を取ったってことに、愕然としたって言ってたよ」
「『愕然』ですか。それはまたすごい表現(笑)」
「それでね、あの人最近浮き沈みが激しいじゃない」
「そうですよね。この前のメールも…」
「ああ、あれね(笑)。すごかったよね(笑)」
「普通メールって、『○○様』『○○○○○の件』で、本文、じゃないですか。それが…ねえ(笑)。いきなり『×××××はやり直しです』とか言われてもねえ、一瞬考えちゃいますよねえ」
まずいわけではないカレーとまずいわけではないコーヒーを飲めば時刻は14時過ぎ、16時には神保町に行かなければならないのでさっさと新聞資料室へ行って安らかで優しい過去に浸りましょう。今日は26日ということなので26年前の1984年6月の読売新聞を見ると以下のような記事が目の前で展開され面白いの何の。昔ってのは面白いねえ。
<6/1>
・一面トップに「コンピューター犯罪を未然に防ぐ、国産初のデータ通信暗号化装置が、電電公社の手でこのほど開発された」。
・国会が空転。田中元首相の政治倫理問題で野党は結束して国会審議を拒否(以降も自民党側の説得は不調に終わり、国会が再開されたのは6月15日)。
・大蔵当局は来年度予算もマイナス・シーリングの方針。これに自民党は反発し、藤尾政調会長は「予算は党主導で」と発言(「マイナス・シーリング」の文字はこの後も連日新聞を賑わし、野党も巻き込んで政局化)。
<6/3>
・一面記事に「セックス感染病流行・クラミジア」の文字。「女性トルコ従業員43人中40人がクラミジア陽性反応」「派手ではないが、しつこく生きるクラミジアの性質が現代の性風俗とマッチ」。
<6/12>
・ロンドン・サミットが閉幕。中曽根首相は「日本の国際的地位が、こんなにも高くなっていたのか」と発言。社説には「ロン・ヤスに見られる日米協調が欧州の不満を買うのではないか」「理論的に逃げ場のない不満は、感情的になる恐れもある」「国際情勢は複雑で一筋縄ではいかない、欧州諸国は数百年来荒波にもまれ外交的に生き抜く術を心得ている。日本はまだまだ幼稚」と書かれ、今のきれいごとばかり並び立てる新聞とは雲泥の差。
6月15日まで読んだところで時計を見ると15時20分を過ぎていたので名残惜しいが中止して新館1階隅のソファーで読書タイム。昔の新聞を読むのも楽しいが、このフカフカのソファーで読書しながら眠くなったら3分でも5分でもいいからウトウトとするのもまた楽しいのだ。5分どころか20分も意識を失ってあっという間に16時となったので次なる目的地は神保町。忙しいなあ、何となく売れっ子作家になったような気がしないでもないな。社民党参議院選挙闘争本部を通り抜けて最高裁判所を通り抜けてイギリス大使館を通り抜けて靖国神社を通り抜けて靖国通の下り坂を通り抜けて写真を撮ってよしこの写真さえあればおっとここからは口止めされております。いや口止め料もらってもうたからもう喋れません。
自転車をなか卵とロッテリアの間にある公衆電話の横に止めてジメジメとした暑さと中途半端な小雨にまるで俺のようだと(以下略)。というわけで小宮山書店ガレッジでもう適当に買うことにしよう。いやに投げやりだが、まあ、俺にはブックオフの方が性に合うのかなと最近思うのだが(それは言うたらあかんのかな。まあ構へんか)、だからと言って特に困るわけではないじゃありませんか。うーん、ちと何が言いたいのかわからんか。16時19分、100円。
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ここでは新書を買わなければならないというルールになっているので(どうしてそんなルールになっているかは俺が聞きたい)2階の新書が集まっている棚のあたりをウロウロしてこれを買う気分ではないなでもこれもちょっとなあと難癖つけて悩んでいるとああ俺は土曜日の神保町を満喫しておるなとちょっと感動したりします。そのあたりは純なんですな。17時4分、300円。
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ああいつもながら人がゴミのように多くてやかましいのに選挙カー2台が10メートルも空いてない距離に止まって候補者の名前と政党を連呼しているのだから余計やかましい。耳の持病もあってやかましいのは苦手なのだ。それにここに集まっているオタク達はそのほとんどが新宿や渋谷に集う阿呆と違って心優しき穏やかな青年達だが、いかんせん「自分で自分の趣味嗜好を決める」ことを怠りただ与えられた情報と快楽のみを享受して金を湯水のごとく無自覚に使う傾向にあるのでそのような者達の群れの中に俺も飛び込むのはどうも腑に落ちない。まあそんなことを気にしても仕方がないのでいつも通り俺の趣味嗜好にあった成年漫画を買いましょう。18時40分、900円。
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それからメロンブックスに行ってもう一冊買うわけであるが、このメロンブックスがまたこの前と同じようにレジの女が「次のお客様、どうぞー」と言って感じのいいファミレスみたいであった。そらファミレスはそれでいいんだがね、どうも抵抗があるのよなあ。さっきのとらのあなだって普通の女子大生風の女がエロ漫画コーナーにスタスタと入っていったりしてたからね。何か違うんだよなあそういうのは。そんな事を考えるのは俺だけですか。18時55分、1050円。
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気が付けば6月も終わり、「日本ラブコメ大賞2010」選考期間もその半分が過ぎたわけである。今年は去年夏頃より始めた「2−1ルール」(ブックオフ等に行くのは2週間に一回)を完全適用して「いかにして効率よく無駄なくラブコメを手に入れるか」を抜本的に考え直し、今後目指すべき「ラブコメ」世界の道筋をつけたいところであります。2000年より本格的に始まった日本ラブコメ大賞も10年を数え、今後ますます仕事や家族の問題でプライベートな時間が減るなかで俺の生涯の趣味の一つである「ラブコメ」をどうすべきか。難しいところだ。19時30分、245円。
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いつもなら「もう疲れたので適当に買います」とか言うところであるが、そして事実疲れているが、昔と違って今はもう「いつでも本屋に行って本を買える」年齢でもないのでじっくりと物色して今日は何を買って次は何を買おうか、或いはこの時期までくればこれは2011年用に残しておこうかと素早く計算して生涯の趣味の時間を味わい尽くすのであります。21時3分、350円。
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