第6シリーズ 生命線(10)BOOKOFF池袋サンシャイン60通り店

 いよいよと言うべきか、この春に俺も27歳となって「TVに出てくる人が皆俺より年下」というべき状況が多くなってきた。まあこの歳まで生きることができるとは思わなかったのでそれはそれで喜ばしいことだが、TVや雑誌の華やかな世界で舞う年下の人々に比べて俺は何とみすぼらしいのだと思い、しかしあのような華やかで美しい人々はその華やかさや美しさを維持するために多くのものを失っているのだからむしろ俺の方が利巧なのだと相変わらず意味不明なことを考えて春を迎えているのです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。俺の方は今のところ「もし核爆発のボタンが手元にあったとしても」そのボタンを押すことはないでしょう。
 しかしながら現在の俺は高校1年の頃から読み続けている「ふたりエッチ」の主人公と同じ歳というところまで来てしまっているのだからこれはもう大変なことであって、結婚してもおかしくないどころか仕事と私生活を両立させるのは当然であり、且つこの先俺の下にやってくる「ゆとりと金とネット」を武器にする年下たちを相手に戦わなければならないわけだが、対する当方の武器と言えば兵庫県糞田舎の貧乏生活で培った陰湿さと執拗さ、東京独身一人暮らしで得た淫猥さぐらいであるが、この歳まで生きることができたのだから何とかなろう。そして全然関係ないがDSを買ってラブプラスをやったが、やはり俺のラブコメ的嗜好とは明らかに違うものであった。「彼女に告白される」ためには世間知らずの阿呆の情緒障害のような「お節介」野郎を演じなければならないというので友達モードを攻略するだけでヘトヘトになってしまった。しかも恋人モードとなっても「彼氏力」を上げろというので俺の貴重な戦略的休日時間をこんなものに費やしていいのか真剣に悩んでおります。
 というわけでサンデープロジェクトもなくなってしまったので11時前に起きて掃除と布団干しを済ませてどこかのBOOKOFFへ行くことにしよう。基本的に日曜は本屋に行かないことにしているが、今後二ヶ月に渡って土曜出勤が常態化するのは確実なので今日足を運ぶしかないのです。ただし今年は「春の大海戦」(2008年)・「狂気と淫猥の季節」(2009年)などと騒ぐつもりはありません。もっと静かに誰にも気付かれることなく野望と復讐を遂げるつもりでですということでマンションを出ると横から高校生らしき女が飛び出してきて俺の顔を見て「うわあ、びっくりしたあ」と言い、交差点で信号待ちをしていると横にいた俺と同い年と思われる女が子供をだっこしようとしゃがみこんでミニスカートの奥が見えた。都営三田線日比谷駅に向かって銀座を歩いているとここにも華やかさを謳歌するカップルたちが溢れていて、まあ俺も三ヶ月ぐらいなら我慢してスイーツ(笑)と付き合ってみようかなどと考えるが、実は包茎について(以下略)。
 都営三田線日比谷駅から蓮根駅まで移動して電車で0分の距離にあるBOOKOFF蓮根駅前店が本日の獲物であるはずだがいくら歩き回っても見つからず、はて俺は方向感覚には自信があるのだがなと思いながら携帯のインターネットで地図検索をした場所に行っても見つからず、閉店したことに気付いたのは自動販売機で買ったオロナミンCを一気飲みした後だった。ああそうかそうか、この「裏東京毒探偵」リストを作ったのは去年の7月くらいですからそういう事もあるでしょう。やっぱりBOOKOFFさんも不景気なんでしょうなあということで蓮根駅へ引き返して巣鴨駅、JRに乗り換えて池袋駅、ここにも華やかさを前面に押し出したカップルが溢れ、最近包茎の皮を(以下略)。大体池袋のような人が多くて右翼がうるさいところに俺のような田舎者のみすぼらしい服装の者が来てはいかんのだ。BOOKOFF池袋サンシャイン60通り店。

 あれですね、ここは最近できたらしいんですが、もう完全に渋谷センター街店の模倣みたいな感じですね。品揃えも良くて結構なんですが人が多くて、秋葉原でなんぼ人が多くても特に何ということもないが池袋に来るような人間にたむろされるとカチンとくるわけですね、俺は。まあでもそこは世界のラブコメ王である俺のことですから無知な庶民とマスコミに惑わされることなくひたすら耐えるわけです。15時50分、350円。

 しかし人が多いだけなら三宮も梅田もそうだが、池袋や新宿の場合騒々しさが段違いで、音が大きければ大きいほど人々の注目を集めることができると思っている節があるのが気に入らん。あまりこういう言葉を使いたくないが軽薄だねえ。いつか自分達も老けるということを考えないのだろうか。
 さて池袋駅に戻って西武池袋線を電車かついで走って次なる目的地・江古田駅へ。大体俺の行動範囲は山手線より東で西武線小田急線には馴染みがないので東京という感じがしないが、池袋のような乱痴気騒ぎを24時間続けているようなところよりはいいに決まっております。BOOKOFF江古田店は3年前ここに来た時と同じくややこしいところにあったが、そうかあの日から3年が経ったのか、当時の俺はまだ会社や上司先輩に怯えていたが今やその俺があれやこれやと切り盛りしているわけか。月日が経つというのは恐ろしいですねえ。

 小型店舗であるし最近ラブコメを立て続けに狩り続けているし何より今は日曜日の16時過ぎで土曜日ではないのだから早く家に帰って月曜日からの戦いに備えなければならないので適当に非ラブコメ本でも買うことにしよう。俺は裸だ(意味不明)。16時53分、105円。
銀齢の果て

銀齢の果て

 えー、どうも今日はいつもにも増して攻撃力というか破壊力というかそのあたりが不足している感じがして非常に恐縮でありますが、それはなぜかと言いますと今年は去年と違ってひたすら風俗に行きBOOKOFFに行き本を乱読するのとはまた違う、しかし十分にいやらしいことをしようと思っているわけでありまして、まあまた来週。