第5シリーズ 全てが終わり全てが始まる(7)BOOKOFF中板橋駅北口店

 2009年がやってきて3月には26歳になる俺ですがどうも皆さんお元気ですか。長いようで短かった年末年始休暇が終わりまたしても本格的に日本経済の激流に呑みこまれ、いや俺が呑みこまれるはずがないと思っていたが犠牲者は多いほどよいという首脳陣の判断で俺もまたあちこち傷だらけとなったわけである。これがサラリーマン人生の醍醐味というやつか。しみるねえ。しかし人事権というやつは恐ろしい。一家の大黒柱、40歳50歳の男たちをいとも簡単に都会から地方へ、地方から都会へ移動させることができるんだからなあ。
 それにしても奴らが俺に期待しているのは「俺」に期待しているのではなく「自分たちが期待できる人がいる」つまり「人材は足りている」ことの安心感を得たいためなのだとつくづく考えるのであるが、いかん話が生々しくなってきた。しかし今年早々から土曜出勤を余儀なくされたのだから色々と鬱憤もたまるではないか。何。職があるだけマシや派遣で路頭に迷う人たちのことを考えろと。そら派遣やねんからしょうがないやろが。企業は金儲けするために存在しとるんやからな。俺とて明日は我が身だ。
 てなわけで今日も無事生還できたのでどこかのBOOKOFFにでも行くことにしよう。仕事はたんまりとあるのだが19時頃になると上司先輩から飲みの誘いがあるのは確実なので18時過ぎに会社を出発して向かうは板橋区のBOOKOFF中板橋駅北口店である。もはや当たり前というかこのブログの代名詞にもなってしまった「東京23区大型古本屋旅行記」であるが、そろそろ終わりが近付いてきているようである。大体俺も20歳台後半ですぐそこに30歳が見えているのだ。このままのほほんと阿呆丸出しで本を買い続けていればいい筈がない、しかしまあ30まで生き延びる確立は実に50%なのであるから考えても仕方ないというわけでメトロ有楽町線で池袋、その後東武東上線に乗り換えて中板橋駅まであっという間である。

 店に入ると野太い男の声が聞こえる。「えっ。そんなに安いの。1000円はするって言われたんだよ。だから持ってきたんだけどさあ。いや、電話じゃなくてね、実際に見てもらってね。でもその時は売らなかったんだよ。だからさあ、ちょっとそれはさあ、違うんじゃないの。だって1000円って言ったよ。確かに」。まあBOOKOFFさんも色々と大変ですな。品揃えの方は、うーん平均点というところですかな。は。何を偉そうに言っとるかと言われてもねえ。これは俺の趣味だからねえ。で、これを買う。19時36分、250円。

 日本ラブコメ大賞2008・14位。
 さて「二鷹体制」の協定に従い次なる目的地は同じく板橋区のBOOKOFF西台高島通り店である。そして池袋まで戻ってJRで巣鴨駅まで行って都営三田線に乗り換えるようなおかしな真似はせず都道318号線に出て東に歩くのが俺のブザマな生き方である。道路には人の姿が見えずただ車が無機的に走っている中を一人歩いていくとああ自分にはこういうのがお似合いなんだなあと身にしみる。途中目に入った都営住宅は取り壊して建て替える途中らしく見事に真っ暗である。
 20分ほど歩くと都営三田線板橋本町駅に着き、汚れたリュックサックを持った浮浪者らしき老人しかいないホームから電車に乗って西台駅で降りた。駅全体はかなり大きいのに降りたのは俺しかいなかった。

 ここに来るのは何回目だったか、結構来ている気がするがさりとて品揃えがいいというわけではない。まあ平均よりちょっとだけ上という感じである。兵庫県糞田舎で言うところのいかんいかんまだ田舎から帰ってきて1週間だというのにもう糞田舎が出てきた。忘れろ忘れろどうせ会社クビになったら帰るしかないんだからなというわけで買ったのはこちら。21時9分、350円。「50円引きセールやってます」というのは何だったんだ。漫画は対象外なのか。 まあこんな感じで6月ぐらいまでは「日本ラブコメ大賞2009」のことは特に意識せず気ままに気の向くまま性欲のおもむくままに買っていくつもりです。慌てなくても俺は既に世界のラブコメ王なのだ。そのラブコメに対する情熱と選択眼について俺に勝る奴などいるわけがないことは過去の日本ラブコメ大賞に付き合って頂いた諸君にはおわかりのことであろうというわけでまた来週。ああ月曜日は祝日だというのに会社に行かなくてはなあ、というか風俗にも2ヶ月行ってないなあ。