2008年の政治について

 年末年始は兵庫県糞田舎の実家に逃走したわけである。そして実家に帰るともちろん新聞があるわけで(東京の我が家では新聞は取っていない。だって平日読む時間なんてないからね)、元旦の読○新聞を読んでいると衆院選の予想立候補者一覧が載っていたわけである。まあ俺は家族に何度も読○新聞はもう取るなと言っているのですがね。だって俺は読○新聞の新聞配達のバイトをしてえらい目に遭ったからね。いやもう配達所の連中というのは高卒どころか中卒の人間がゴロゴロしておってえらい目に遭った。だからもう断固として朝日新聞に切り替えてやろうと考えているのだが敵も去るもので炊飯器とか電子レンジとかを武器になかなか購読ストップができないわけである。何の話だ。ああ総選挙か。
 そもそも任期満了から2年以内となれば「いつ解散があってもおかしくない」し、一年以内ともなれば「常在戦場」となるのであるから、今年総選挙となったところで何ら不思議ではないのである。しかし総選挙がなくても不思議ではないのであって、今年であろうが来年の9月であろうが選挙によって与党が再び3分の2を超える議席を確保することは100%無理なのであるから、わざわざ選挙をしてみすみす3分の2を逃すことは普通はしないはずである。去年は統一地方選参院選がありただでさえ組織疲れしている上に敗北の痛みが生々しい自民党公明党が総選挙に打って出るというのは郵政解散なみに福田内閣の支持率が上がるか重要法案が軒並み参院で否決され或いは問責決議案が可決されどうしようもなくなった際の破れかぶれ解散かのどちらかでしかないのであって、いやまあ福田さんもえらいときに総理大臣となったものですなあ。
 どうも俺は民主党支持まではいかなくても親民主党だと思われているようだが、俺は「二大政党制」支持者なのであって何も民主党が好きで与党を攻撃しているわけではないのである。大体公共事業をどんどん増やせ未来への借金だとそんなもん知るかどうせ俺は結婚しないのだからなと公言する俺があんなお坊ちゃん政党を好きになるか。太鼓を叩くヒトラーユーゲントこと公明党はもちろん生理的に嫌いだが、自民党については何といっても半世紀以上政権を取ってきた政党であり当然愛着もある。まあ小泉チルドレンなどという奴らが出てきた時点でかなり愛想を尽かしたが、基本的に自民党民主党で斬った張ったを演じてくれれば日本の政治は安泰である。
 で、民主党の肩を持つわけではないがよく聞く「自民党には不満、民主党には不安」について一言申したいと思うのであって、よく「民主党の政策には財源がない」と批判されるが、では自民党の政策には財源があるのかと思ってマニフェストを隅から隅まで読んでご覧なさい。わずかに「消費税について抜本的に見直す」と書いてあるだけであって、財源などまるで書いてないのである。なぜなら我々は与党であり政権党なのであるから霞ヶ関がついておるので税金も思うがままに扱えるので大丈夫何でもご要望にこたえてみせますということなのであって、そんなら政権党が変わればその党が思うがままに税金を使えて何でもできるというだけの話である。日本人というのは判官贔屓のわりに若い者がしゃしゃり出てくると「苦労知らずの坊っちゃんが何を言うか」となるのであり(俺もそうか)、安倍首相退陣についてもほとんどの国民が「若造がいい気になるからこんなことになるのだいい気味だ」と感じたわけである。そこへ行くと福田首相はまあしっかりしているかなと思うがこちらもおとぼけ口調で何がしたいのかよくわからんのであり、平成政治の怪物小沢がデーンと座っている迫力には及ぶまい。「ただの政権政党」となって利権も何もなく「何がしたいのかわからない」福田自民党、大連立騒動により露呈した苦労知らずの坊っちゃん集団に四苦八苦する小沢民主党。総選挙の対決は見物である。
 今度の衆院選で自公が勝っても参議院のねじれは6年続く。それよりは民主党衆議院過半数を取れば一挙に片はつく。それさえ言えば簡単に民主党が勝てるようだがそうとも限らないのが日本政治の面白いところであって、全国300小選挙区に張り巡らされた後援会ネットワークにより死に物狂いの戦いに出る自民党と言わずと知れた公明党創価学会軍団。参議院のような1県選挙区と違い地方と候補者が密接に結びついた小選挙区独特の戦いのなかで民主党が勝つのは容易ではなく、今年も政治から目が離せないのである。俺はもうちょっと生きてこの決戦の推移を見てみよう。