にもかかわらずいまさらなにかというとそれというのもとどのつまり今日は12月2日であり俺のその薄っぺらい人生をかけたラブコメ購入戦記2007が終わるという内閣総辞職の日なのである(何のこっちゃ)。今日をもって本屋地獄めぐりは終戦しついに来週「日本ラブコメ大賞2007」がはじまるのであり一ヶ月間冬眠するのであり本当に今日が一年の締めくくりなのである。しかしながらこの先15年は語り継がれるであろう昨日の「古本市場秋葉原撤退」の衝撃はいまだ冷めやらず俺はあまり眠れなかった。眠れなかったというよりは2時間おきに目が覚めては寝て目が覚めては寝てを繰り返し、その度にわけのわからぬ夢を見たのである(俺は誘拐されたりNHKに侵入したり宝くじを買ったり公園で弁当を食べたりしていた)。
とりあえず9時半に起き10時からサンデープロジェクトを見ることにする。早速額賀問題についてやっていたが、俺は権力抗争は好きだが汚職とかはあまり関心がないんだよなあ。大体権力を持ったらそれはまあ袖の下の一つや二つするだろうに。別に聖人君子じゃないんだからさあ。だからこそ我々はそういう政治家を選挙で落とせばいいのであって、攻めるべきは額賀を選んだ茨城2区の選挙民だと思うがそういう考えは選挙原理主義的過ぎるのかな。
12時過ぎに家を出る。昨日が黄金コースであれば本日は「裏東京毒探偵」シリーズであり、向かうは都営大江戸線終点である光が丘駅及び古本市場光が丘店である。本当ならば「裏東京毒探偵」シリーズベストセレクションとしてBOOKOFF赤羽駅前店に行くところであったが昨日の事件によって急遽古本市場の容態を見に行くことにしたのである。我ながら物好きだなと苦笑するしかないが、所詮俺は本を読むことと古本屋に行くことが趣味な暗い寂しい人間なのだ。ただしそんな自分が気に入っておるのが最低最悪の糞袋たるゆえんでしょうなあ。
光が丘駅を出て郵便局と消防署と警察が一緒になったような馬鹿でかい建物を抜けて東大通を左折する。家族連れが消防署内の建物に入っていって何だと思ってみていると「光が丘消防署寮」と書いてあって、なるほど消防署の人間にも家族がいてこのように職場のすぐそばの世帯用社宅に住んでおるのだなあしかし退職したらどうするのかなと俺はどうしてこういうどうでもいいことを考えるのでしょうね。歩き進み300世帯は住んでいるであろう団地を見ると実家を思い出し、左手に見える小学校の校庭に中学生らしい男女四人を見てまたしても過去に思いは馳せるのである。横目で見ると年齢の割りにけばけばしい服装をきた女二人が男二人にサッカーしようと言っているらしく、ああいたいた普通中学生になればそう軽々と女に話しかけられないものだがなぜかクラスで5、6人は女の輪に入っていけるような奴らがいて大抵そいつらがクラスのリーダー格なのだ。俺はもちろん暗くて陰険な奴だったので女と話すこともできず女からも相手にされず当時はずいぶんひもじい思いをしたものであるが、その反動からか高校生となれば女など相手にせず二次元に傾斜しやがてここ東京で風俗の味を覚えることになるのである。人生は波乱万丈にして愉快なり。
というわけで左に小学校中学校右に学習塾が乱立する通りを歩けば古本市場光が丘店に着くのである。ここは2月11日以来10ヶ月ぶりの訪問であって、なるほど確かに2月の俺を取り囲む状況と12月現在の頭に拳銃を突きつけられている今の俺の状況というのは驚くほど違うのであるから俺も少しは成長したというわけですなあ。それにしても全く外観といい店内といい我が兵庫県糞田舎の古本市場のようで、もうここらへんに引っ越したろかなあ。やたらと本棚の下のケースに雑然とコミックスが並べられている店内をなめまわし逆立ちをし買ったのはこれである。ま、品揃えについては可もなく不可もないというところですかな。420円。BOOKOFFなら500円だな(だってBOOKOFFの価格表示シールが貼ってあったからね)。
キミキス アンソロジーコミック(1) (マジキューコミックス)
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以上によりましてまんだらけに行くことにしてまず中野通のブロードウェイ側にある松屋でカレーを食べることにする。この松屋には2006年4月10日のはじめて会社をズル休みした時にやはりここに来てカレーを食べた思い出があるがそういうどうでもいいことをいつまでも大切に大切にするから本当に大事なことをいとも簡単にこぼれ落とすのだという声が聞こえそうなので結局俺はどうしたらいいのかね。というわけでまんだらけに行き相変わらずの品揃えのゴージャスさに息巻いたが今の俺は「日本ラブコメ大賞2007」のことしか眼中にないのでありもはやラブコメなどどうでもよいのだ。というわけでこれを買おう。367円。ちと高いな。
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駅から出るとどこぞの中学の吹奏楽団らしき団体が演奏をしているようである。また中学生か。いい加減俺としてもそろそろ冷静に子供時代のことを回想できてもよさそうだがいまだ俺は思い出に憤怒するのみである。しかしおかしいな。俺は高校時代・大学時代にはそれほど悪い感情を今となっては持ってはおらんのだが。などとわけのわからんことを考えながらサンタの衣装に身を包んだ若者を尻目にBOOKOFF自由が丘駅前店に行くのである。まさしく今年最後の舞台であり2007年購入戦記中1、2を争うこの店で買ったのはこれである。350円。
- 作者: 植芝理一
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