お化けが街にやってきた

 お化けが街にやってきたとよく言うが(言わんか)、連日の残業及び土曜出勤で身も心も踏み荒らされはて俺はこんなに世渡りが下手だったのかと失意のどん底にある大停電状態の俺のもとへやっとやってきたのである。この世に一つしかないこの「ラブコメ政治耳鳴全日記」はてなダイアリーブック版であります。
 もともとこの「はてな」をやり始めたきっかけというのが「いずれ書籍化できるから」であり、当初(2004年秋頃。おお麗しき大学生時代)はプライベートモードに設定し2000年から2004年までの日記をはてなに転記しそれを書籍化するのが目的であったのだ。さながら電子上で原稿を書いているような気分で大変楽しかった記憶があるが、結局日記の転記は2005年1月で区切りをつけ書籍化し、2005年1月31日よりわが生涯の大失敗である「ラブコメ政治耳鳴全日記」がスタートしたというわけである。もちろんその後の下り坂を転げ落ちるような大失態は諸君ご高承の通りであります。
 まあしかし糞蛆ゴミ阿呆と呼ばれる俺にもたまには楽しむ権利があるのではないかということで書籍化をお願いしたわけである。とりあえず2005年1月31日から「消える前の最後の華々しき火」と言われる2007年7月9日以前をお願いしたわけであるが「600ページ以上は無理」と言われたので2005年12月30日までとした。俺としては2005年・2006年は不可分なのだが、文豪は妥協する。
 水曜日に不在票が入っていたので日曜の午前中に届けてもらうようにしておく。一刻も早く欲しいしヤマト運輸だから20時〜21時の配達も可能だが我が身は毎日23時帰宅の江戸所払いの身分である。というわけで布団に入ってサンデープロジェクトを見ていると来た。

 うほう。結構な大きさですなあ。それにさすが上製本を頼んだだけあって(3000ポイントもした)触るだけで勃起してしまうではありませんか。

 ほへえ!?これはまたずいぶんと凝ったつくりになっておりますなあ。すごいすごい。願わくば「ラブコメ政治耳鳴全日記」と背表紙に印字してほしかったところですが、いやこの固さといい肌触りといい文句なしに普通の本ではありませんか。もちろんカバーはないが、だからこそと言うべきか図書館に置いてある本みたいで大層いい気分である。他の本と一緒に並べてみよう。

 いいねえいいねえ。いい女だねえ。何の話だ。とにかくやはり電子の文字と違って実際に紙に印字された活字というのはやはりいいものだねえ。
 というわけでここ24年の疲れも吹っ飛び読むことにする。全425ページ。確かに最初の頃はまだ大学生であり毎日更新していたわけでボリュームとしては結構なものなのだろうが、俺としては2年も前のまだ社会人ではなくお気楽極楽な学生時代の頃に書いた文章なんぞ読める代物ではないだろうと思っていたがこれがなかなか読んでニヤニヤしてしまうのである。当時既にほとんど確立していたラブコメ論はもちろんのこと、2005年2月中旬頃からは2ちゃんねるに載ったか何かでわけのわからん奴がコメントするし俺は俺で暇だからすぐ消すし面白いから盛んに挑発したりしている。その後4月以降の社会人の荒波のなかですっかり更新する気を失くしたまにおかしなコメントが出ても消すだけで反論する気力もなかったので自然とあの荒らし嵐もなくなって現在に至るのだが、あれはあれで楽しかったなあ。特に「みちのく和姦の旅」の時の反応は今でも鮮明に覚えている。自慢するわけではないが、当時「和姦でラブラブでエロいのがいい」などと大声で言ったのは俺ぐらいではないかな(今もそうか)。
 そんなわけでしばらくはこの世界に一つしかない俺の手による本を読んで延命することにしよう。更に来年早々には2006年・2007年の日記も書籍化しまた延命することにしよう。「はてな」ユーザーの皆さんも是非書籍化されてみてはいかがでしょう。