世間一般ではあまり知られていないがしかし実はよく知られていることの一つに、俺の「冬の本ごもり」がある。これは1月から11月までの阿呆のように何度も何度も本屋古本屋へ行き本を買いそして読んだ日々を反省・整理・評価する大変態重要な時期である。やはりラブコメ及び読書に命をかける身としてはただ漫然と本を読むだけでは駄目なのである。よってこの12月は本屋古本屋はおろか図書館すら行かず1円たりとも出費せずひたすら家にこもってそれまでの11ヶ月の軌跡を辿るという大変に変態な重要な時期なのである。包茎ではなくOK。
と、いうわけで所詮1日のカウンター数が2ケタであるからしてもう完全に独断と偏見で突き進むことにしよう。とにかく今年も多くのラブコメ作品を見つけ出してきた。社会人一年生東京一人暮らしという苦悶と鬱屈の日々のなかで得た作品群は下記の通りである。しかしあの不安定な精神状態と経済状況でよくもまあ飽きもせずこれだけ探し出したものである。或いは俺は意外と強いかもしれぬ。確かにラブコメさえあれば他はどうでもいい。これは俺と同世代の人間にはない俺だけの魅力であるなどと言うとるが、少々偏執的とも言える。そんな自分が好きだったりするからもう病気だな。まあ良い所詮俺なのだ。
[一般部門]
・さくら咲いちゃえ/私屋カオル[白泉社:JETS COMICS]
・藤子・F・不二雄短編集[小学館:My First BIG]
・年上ノ彼女/甘詰留太[白泉社:JETS COMICS]
・DADDY・バージン/克・亜樹[少年画報社:YKコミックス]
・ねいちゃあトリップ/ねぐら・なお[双葉社:ACTION COMICS]
・ラブ・ハニ/ジェームスほたて[少年画報社:YKコミックス]
・双恋 ノベルズ/双葉ひな・ささきむつみ・金閣寺ぷるる[メディアワークス]
・赤灯えれじい/きらたかし[講談社:ヤンマガKC]
・NHKにようこそ!/滝本竜彦・大岩ケンヂ[角川書店:角川コミックス・エース]
・電車男/原秀則[小学館:ヤングサンデーコミックス]
・君が望む永遠 コミックアンソロジー[スタジオDNA:DNAメディアコミックス]
・もてね!?/甘詰留太[白泉社:JETS COMICS]
・ツバメしんどろ〜む/茜虎徹[角川書店:角川コミックスドラゴンJr]
・To Heart2 アンソロジーコミック [フォックス出版:FOX COMICS]
・電車男 がんばれ毒男!/中野独人・道家大輔[秋田書店:ヤングチャンピオンコミックス]
・キューティーハニーSEED/永井豪・星野小麦[秋田書店:ヤングチャンピオンコミックス]
・湯沢クン飛んだ!!/高野洋[集英社:SCオールマン]
・らいむいろ奇譚 天乃原学級日誌/あかほりさとる[メディアワークス:電撃文庫]
・東鳩英雄伝説完全版 第一期 銀河黎明編/ルーシア[オークス:OKS COMIX]
・ぼくの彼女はウェートレス/重野なおき[芳文社:MANGA TIME COMICS]
・電車男〜でも、俺旅立つよ。〜/中野独人・渡辺航[秋田書店:チャンピオンREDコミックス]
・青空の街/池波正太郎[集英社:集英社文庫]
・マジキュー4コマ 月姫[エンターブレイン:マジキューコミックス]
・新・幸せの時間/国友やすゆき[双葉社:ACTION COMICS]
と、いうのがいわゆる一般部門ノミネート作品である。シリーズ物も単発物も全て一単位として扱っているので、限りなくエロ漫画に近いような単発物も壮大なSF叙情詩も仲良く肩を並べることになるが、そのいい加減さがまさにラブコメ政治耳鳴全日記的でいいではないですか。また「月姫」や「君が望む永遠」のようなコミックアンソロジーものはその展開の特性(描く作家や出版社の意向によって内容が大幅に変わってしまう)から考えて、出版社別に分けることにした。「電車男」は、特例として小学館版・ヤングチャンピオン版を別々とした(なぜなら俺が電車男に夢中だからである)。続いて成年コミック部門である。
[成年部門]
・先生がいっぱい!ぱらだいすLesson/羽沢尚一[フランス書院:フランス書院美少女文庫]
・ダダ甘お姉ちゃん[幻冬舎:Birz Comics Giga]
・禁断!!母子淫戯[一水社:いずみコミックス]
・求愛期/君崎文化[富士美出版:富士美コミックス]
・管理人は三姉妹/西野かなた[オークラ出版:OAKノベルス]
・I LOVE YOU/BLUE−BLOOD[蒼竜社:プラザCOMIX]
・人妻かすみさん2/フレーム・すめらぎ琥珀・TinkerBell[コアマガジン:G−type NOVELS]
・テンプテーション/御前零士[富士美出版:富士美コミックス]
・恋愛好感/刹奈[蒼竜社:プラザCOMIX]
・ウエディング・シーズン/さくら・がい[蒼竜社:プラザCOMIX]
・Lipに微熱/BLUE−BLOOD[蒼竜社:プラザCOMIX]
・一緒にいようね/さくら・がい[蒼竜社:プラザCOMIX]
・ミセス・ジャンキー/望月JET:ブルゲ ON DEMAND[パラダイム:パラダイムノベルス]
・トワイライトKISS/洞木せつな[蒼竜社:プラザCOMIX]
・センシティブネス/みやもと留美[双葉社:ACTION COMICS]
・だいすき/加賀美ふみお[平和出版:PEACE COMICS]
・TWINS?! 坂枝家へようこそ/ゆずぽん[富士美出版:富士美コミックス]
・お吟 美少女的淫魔獣人伝/真鍋譲治[宙(あおぞら)出版:ラブハートコミックス]
・完熟娘/小暮マリコ[ティーアイネット:MUJIN COMICS]
・妹ゴコロ。/ゴージャス宝田[コアマガジン:MEGASTORE COMICS]
・かわいいね/加賀美ふみお[平和出版:PEACE COMICS]
・悦しい隣人/タケイツカサ[双葉社:ACTION COMICS]
・甘えたいFUCKs/葉月獅子丸[東京三世社:LE−COMICS]
・萌え体験告白集 お兄ちゃん大好きR[マドンナ社:マドンナメイト文庫]
・姉っ、ちゃんとしようよっ!2/佐々宮ちるだ・きゃんでぃそふと[SOFTGARAGE:SOFGARE NOVELS]
・誘惑エプロン/つつみあかり[桃園書房:TOEN COMICS]
・favorite H/Lapis Lazuli[晋遊社:晋遊舎コミックス]
・妹はマニアック/宮路兼幸[富士美出版:富士美コミックス]
・ありのまま姿のまま/蜜みろく[双葉社:ACTION COMICS]
・今日は何しよ/環望[双葉社:ACTION COMICS]
・家族の肖像/鶴永いくお[芳文社:HOUBUNSHA COMICS]
・SEED GIRL/矢凪まさし[双葉社:ACTION COMICS]
・姉の媚乳/つつみあかり[一水社:いずみコミックス]
・Swing Out Sisters/東雲太郎[茜新社:TENMAコミックス]
・MILKジャンキー3/鏡裕之:ブルゲ ON DEMAND[パラダイム:パラダイムノベルス]
蒼竜社・双葉社・芳文社は厳密には成年コミック出版社ではないが、内容からして大差はないので成年部門に入れることにした。ご覧の通りエロ漫画で巻を跨るシリーズ物など存在しないのでノミネート数は多い。しかしそれを勘案しても今年は数が多いと言える。本来は一般部門が主であるはずなのだが、一般部門に比べ成年部門のノミネートが多い理由は三つある。一つは「みちのく和姦の旅」以降、俺の和姦エロに対する意識が極めて高まったこと、更に一つは2ちゃんねるその他のインターネット情報源から和姦エロか否かがすぐにわかり以前よりも買いやすくなったこと(それまでは和姦か否かわからず、逡巡することが多かった)、最後にして主たる理由は、いわゆる一般部門のラブコメ数が年々減ってきていることである。世の中の流れがますます社交的でスポーツ優秀で学業優秀的で清潔な方向に向かっており、俺のような陰湿なラブコメ青年が求めるものは少数派の座をひた走るばかりである。その結果相対的に成年部門が浮上しただけの話である。嗚呼。
と、いうわけで今から「日本ラブコメ大賞」(はてなダイアリー主催)一般部門・成年部門の審査に入りたいと思うが、その前に歴史を振り返っておく必要があろう。以下が1997年から2004年までの各受賞作品である。
<1997>
天地無用!魎皇鬼/奥田ひとし[角川書店:角川コミックスドラゴンJr]
<1998>
ふたりエッチ/克・亜樹[白泉社:JETS COMICS]
<1999>
住めば都のコスモス荘/阿智太郎[メディアワークス:電撃文庫]
ああっ女神さまっ/藤島康介[講談社:アフタヌーンKC]
<2000(一般部門)>
ぱられるロイド・ヒトミ/丘野ゆうじ[集英社:集英社スーパーダッシュ文庫]
<2000(成年部門)>
初夜/田中ユタカ[竹書房:BAMBOO COMICS]
<2001(一般部門)>
みゆき/あだち充[小学館:少年ビッグコミックス]
ストップ!ひばりくん!!/江口寿史[双葉社:双葉文庫]
<2001(成年部門)>
禁母淫姦[一水社:いずみコミックス]
<2002(一般部門)>
月姫 コミックアンソロジー[スタジオDNA:DNAメディアコミックス]
<2002(成年部門)>
恋はあせらず/ひろせみほ[笠倉出版社:Cult COMICS]
<2003(一般部門)>
聖凡人伝/松本零士[小学館:小学館文庫]
無敵英雄エスガイヤー/あろひろし[白泉社:JETS COMICS]
<2003(成年部門)>
しあわせエッチ/田中ユタカ[蒼竜社:プラザCOMIX]
<2004(一般部門)>
ラブ・らっきい/克・亜樹[講談社:ヤンマガKC]
<2004(成年部門)>
姉の淫腔/つつみあかり[一水社:いずみコミックス]
と、いうわけでついに日本ラブコメ大賞2005がはじまるのである。ああ楽しい。