動乱の時代を取材して 「政治記者の目と耳」 第6集/政治記者OB会[非売品]

20220130 政治家になりたいと思った事はない。しかし政治評論家になりたいと思った事はある。そして今も政治界隈で働いてみたいという想いは漠然と残っている。例えば天下り団体の事務局とか、俺のような地方都市育ちの小役人タイプ、つまり気宇壮大な大きな…

55年体制の実相と政治改革以降 元参議院議員・平野貞夫氏に聞く/吉田健一[花伝社]

55年体制の実相と政治改革以降:元参議院議員・平野貞夫氏に聞く 作者:吉田 健一 花伝社 Amazon だからオーラルヒストリーは難しい。歴史の証人に話を聞く、或いは故人の近くにいた人物から事件の真相・実態・実情を聞く事によって歴史の真実に迫っていく…と…

母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記/松浦晋也[日経BP社]

母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記 (集英社文庫) 作者:松浦 晋也 集英社 Amazon 恐ろしい本であった。「家庭も作らず好き勝手に生きてきた独身男が、50代で認知症の母を介護する事になった」のである。それは誰にでもあり得る事であり、俺にだって…

日本ラブコメ大賞2021:Ⅲ 清潔ではない世界

第10位:黒ギャルちゃんはキミだけを見てる/跳馬遊鹿[メディアックス:MDコミックスNEO] 10 というわけで日本ラブコメ大賞成年編となるが、成年編と銘打ったところで評価軸は変わらない。あくまでラブコメとして優れているか否かで評価する。つま…

日本ラブコメ大賞2021:Ⅱ ああ、なんという時代

第10位:反抗できない!いばらちゃん/藤原あおい[角川書店:角川コミックス・エース] 反抗できない!いばらちゃん(2) (角川コミックス・エース) 作者:藤原 あおい KADOKAWA Amazon さてラブコメと近親相姦は相性がいい。ラブコメとは「美人でスタイルが…

日本ラブコメ大賞2021:Ⅰ わずかな希望

さて2021年も終わりに近づき、去年も実は薄々感じていた事だが例年より不満や不安が少ない。心静かである。その理由は簡単で、俺だけでなく俺以外の、今風に言えばリア充な奴らも不満や不安に恐れおののいているからだ。いつもなら俺は不満や不安に恐れ…

大正時代の身の上相談/カタログハウス・編[筑摩書房:ちくま文庫]

大正時代の身の上相談 (ちくま文庫) 筑摩書房 Amazon さて新聞にある「人生相談」、あれが昔からどうも理解できなかった。人生における様々な諸問題、即ち進学、就職、恋愛、結婚、離婚、子育て、病気、友人問題、親戚付き合い、その他、その人にとって大変…

俳優は楽じゃない/パーネル・ホール[早川書房:ハヤカワ・ミステリ文庫]

俳優は楽じゃない (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:パーネル ホール 早川書房 Amazon 「ミスター・ヘイスティングズ」わたしは内心のイライラを抑えるのに苦労しながら、できるだけゆっくりと言った。「どうしてぼくがここへ呼ばれるのかな」 「なにもそう怒…

日本の特別地域 特別編集82 これでいいのか兵庫県/鈴木ユータ・編[マイクロマガジン社]

日本の特別地域 特別編集82 これでいいのか兵庫県 (地域批評シリーズ) 作者:鈴木ユータ マイクロマガジン社 Amazon 「これでいいのか!」と言われたら「いいわけがない!」と答えるべきだが、しかし「これでいいのかって言われたって、その、ねえ」と答えて…

「安部・麻生」対「菅・二階」

権力者が辞任する時は、辞任した方が有利だから身を引くのである。選挙による審判によって権力の座から下ろされるのと違い、自発的に辞めるのだから、そこには辞任する事による次の一手、二手が隠されている。そこで9月3日の菅首相の辞任表明までの動きを…

小説現代 1982年12月号[講談社]

さて中間小説誌と言えばオール読物か小説新潮か小説現代か、であるが、それぞれの出版社、文藝春秋、新潮社、講談社のうち俺としては何となく講談社の方が性に合っている気がする。講談社には昔から勢いのまま「やってしまえ」的な感覚が結構感じられるから…

派閥/永森誠一[筑摩書房:ちくま新書]

派閥 (ちくま新書) 作者:永森誠一 筑摩書房 Amazon もちろん派閥は政治だけのものではない。例えば会社にも「社長派」「副社長派」というものがあろうし、大学にも学閥(「東大閥」「京大閥」「早稲田閥」「慶応閥」)というものがあろう。人はその数が増え…

新潮現代文学35 点と線・渡された場面/松本清張[新潮社]

新潮現代文学 (35)点と線・渡された場面・火の記憶・張込み・一年半待て・証言・天城越え・凶器 作者:松本 清張 新潮社 Amazon 今更「点と線」だの「張込み」だの、超有名な作品を読んでもしょうがないというか、松本清張と言えばメジャー中のメジャーなので…

下戸列伝/鈴木眞哉[集英社:集英社文庫]

下戸列伝 (集英社文庫) 作者:鈴木 眞哉 発売日: 2000/06/20 メディア: 文庫 この世に酒というものがある限り、トラブルは尽きる事がない。酒を飲み酒に酔う事で人々は泣き、喚き、怒り、憎しみを他人にぶつけ、ぶつけられた他人もまたやり返す。ああ、なぜ人…

闇の流れ 矢野純也メモ/矢野純也[講談社:講談社+α文庫]

闇の流れ 矢野絢也メモ (講談社+α文庫) 作者:矢野絢也 発売日: 2014/01/10 メディア: Kindle版 本書は五十五年体制下の政治の物語であるが、では五十五年体制下の政治とは何か。一つは自民党が常に政権を握り続け、自民党総裁=内閣総理大臣は自民党の紅白…

わが上司 後藤田正晴/佐々淳行[文藝春秋]

決断するペシミスト わが上司 後藤田正晴 (文春文庫) 作者:佐々 淳行 発売日: 2002/06/07 メディア: 文庫 世界に冠たる大日本帝国のエリートと言えば内務省官僚である。彼らは「護民官」として、視野狭窄に陥った軍人やその場限りの選挙対策に血眼になる政治…

評伝 筒井康隆/八橋一郎[新潮社]

評伝 筒井康隆 作者:八橋 一郎 メディア: 単行本 高校2年の頃だ。今も俺を巣食う耳の病気を抱え、また進学への不安を抱え(貧乏なので学費の高い私立大学には行けない)、そのぐらいの年齢にはよくある事だが将来に絶望し小説を読むようになった。当時の小…

64万人の魂 兵庫知事選記/勝谷誠彦[西日本出版社]

64万人の魂 兵庫知事選記 作者:勝谷 誠彦 発売日: 2017/08/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) 果たして本当に知事になる気があったのだろうか。 知事は大変な権力を持っている。行政の全ての事柄が国政または中央省庁で決まるわけではないから、都道府県…

特別企画・改名の問題

(1)はじめに このブログ「ラブコメ政治耳鳴全日記」を始めてから15年が経った。ツイッター(「ラブコメ政治耳鳴全日記別館」)も10年が経った。15年。10年。15年前、本ブログを始めたとほぼ同時に俺は東京へとやって来た。22歳まで兵庫県の田…

日本ラブコメ大賞2020:Ⅲ 共存共栄が必要

第10位:家出ギャルに生中出ししまくって同棲性活始めました/鬼遍かっつぇ・シツジ[ジーオーティー:GOT COMICS] さて日本ラブコメ大賞は成年版となっても一般部門と変わらずラブコメとして優れているかどうかのみで評価する。性交渉描写が優…

日本ラブコメ大賞2020:Ⅱ 不安な風潮を吹き飛ばす

第10位:アイドルマスター シンデレラガールズ劇場/バンダイナムコエンターテイメント[KADOKAWA:DENGEKI COMICS EX] アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(4) (電撃コミックスEX) 発売日: 2019/12/22 …

日本ラブコメ大賞2020:Ⅰ

誰がこんな時に日本ラブコメ大賞などというふざけた事をやるものか。今は非常時、百年に一度の国難の時なのだ。しかし緊急事態宣言なるものはいつの間にかなくなってしまった。次に「GOTO」云々なるものが出てきて、「感染症対策と経済対策を両立する」…

大日本帝国の民主主義/坂野潤治・田原総一朗[小学館]

大日本帝国の民主主義 作者:潤治, 坂野,総一朗, 田原 発売日: 2006/03/31 メディア: 単行本 大日本帝国にも民主主義はあった? あったに決まっとるだろう。何で大日本帝国議会ができたんだ普通選挙を採用したのだ。民主主義があったからだ。昭和20年までに…

日本政治の決算 角栄VS小泉/早野透[講談社:講談社現代新書]

日本政治の決算 (講談社現代新書) 作者:早野 透 発売日: 2003/12/21 メディア: 新書 2003年。「自民党をぶっ壊す」と言いながら自民党総裁となった小泉は自民党政治、日本政治、いや日本そのものを変えつつあった。軽武装経済重点主義、政・官・業の癒着…

それでも田中角栄は不滅である/内海賢二[講談社]

それでも田中角栄は不滅である 作者:内海 賢二 メディア: ハードカバー さて皆さんもお気付きの通り俺は親・田中角栄、田中シンパである。なので田中角栄と名のつく本はついつい買って読んでしまう。とは言えあからさまに田中礼賛本ばかり読んでいると飽きて…

本のリストの本/南陀桜綾繁・書物蔵・鈴木潤・林哲夫・正木香子[創元社]

本のリストの本 作者:南陀楼 綾繁,書物蔵,鈴木 潤,林 哲夫,正木 香子 発売日: 2020/08/27 メディア: 単行本 生活や仕事で必要となる以上の本を読む人、いわゆる「度を越した読書家」「本の虫」「書痴」等々、言い方は色々あるが、そういう種類の人が世の中に…

辞任の理由

権力者は強くなければならない。そうでなければ側近や味方が離れてしまうからであり、政敵にやられてしまうからであり、また国民から支持されないからである。病気を抱えながらでは同情を誘う事はできるかもしれないが、国民の生命と財産を託すに足る人物と…

レファレンスと図書館 ある図書館司書の日記/大串夏身[皓星社]

レファレンスと図書館 ある図書館司書の日記 作者:大串 夏身 発売日: 2019/11/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) 何度か書いたが高校生の頃は司書になりたかった。なぜかと言うと図書館でただ本の整理だけすればいいと思ったからで、そのために大学は司書…

性魔訶不思議/石濱淳美[彩図社]

【中古】 性摩訶不思議 おとなの雑学 / 石浜 淳美 / 彩図社 [文庫]【メール便送料無料】【あす楽対応】価格: 235 円楽天で詳細を見る そうは言っても多くの日本人にとって、セックスとは後ろめたい事である。少子化がこれだけ深刻になり、高齢化がこれだけ深…

テレワーク、カノジョの宅配便、第2波

2020年4月〜 19時の福岡空港発羽田行の飛行機に乗ったんですが、もう、見た事ない光景に唖然。飛行機なんて50%稼働率でもガラガラな感じがするのに、今日乗ったのは10〜20%ぐらいで、俺は一体どこにいるのだ、間違えてとんでもない地方空港行きの飛行機に乗…